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ネオ・ウルトラQ 言葉のない街

さてネオ・ウルトラQ第5話「言葉のない街」の感想である。
(以下、ネタバレ感想)

エピゴノイドは人造人間である。
彼らは人の心を読み、そして察する。
心が読めるからといって、特に人間を騙したり、傷つけたりするようなことはないようだ。
エピゴノイドを作ったのは田所博士である。彼らの創造主、つまり神は田所博士であり、彼らは神の望むとおりに生きようとする。
田所博士の望みは愛の研究であった。
相手の心を察すると、究極の愛が生まれるのではないか。
その研究のためにエピゴノイドを作った。
しかしエピゴノイドは相手を思いやる心があり、愛にはならなかった。
結局、愛を成そうとするならば、相手の心を察する能力など不要であり、その能力を消すことが、愛を知るになる、というのがエピゴノイドの結論であった。

ところで漠然と「愛」と語ったいたが、それは一体なんだろうか?

一言で愛といっても、博愛、慈愛、友愛、自己愛や偏愛など、色々とあるが、作中で語られている性愛を言っているように感じられる。
つまりは生殖行為(セックス)だな。
これって、子孫を残す機能がない(なさそうな)エピゴノイドには無理な相談ではないのか?

個人的な感覚ではあるが、あらゆる「愛」という感情は子孫を残すための副次的な感情であると思う。
異性を好きだと思う気持ち、子供を可愛いと思う気持ちがないと、人類(というか、性別を持つあらゆる生命体)はあっという間に滅んでしまう。偏執的な愛(フェティシズム)でさえも結局は生殖行為の代償だ。
つまり彼らには本当の意味で「愛」など判らないのではないだろうか?
エピゴノイドが人間に対して見せる気配りも、人間に気に入られて廃棄されないようにする処世術にしか見えない。
恐らくだが、彼らが心を読めなくなったとしても、ストレスの一つが無くなっただけで、愛を理解することなど無いのだろう。

エピゴノイドの語源は、恐らく「エピゴーネン」に「アンドロイド」を足した造語だろう。
「エピゴーネン」とはドイツ語で模倣を意味する。また模倣でも決して決してオリジナル逸脱してする物がないという否定的な意味がある。パクリに近い意味合いかな?
「ノイド」(-oid)は「~の様な(人々)」と言う意味である。
つまり「エピゴノイド」は直訳すると「(人間のより劣る)模造品のようなもの」。
穿った見方をすると「人を超えた人」とも読める。
なかなか田所博士も粋な名前を付けるモノだ。

それにしても、50年前にあのような人造人間を作るとは田所博士もたいしたモノだ。
ウルトラQの放送が1966年であり現在は2013年だから、当時の放送前にはエピゴノイド達は完成し、出荷されていたことになる。
当時も人造生命M1号は存在していたのだが、それよりも前ということだ。
何よりも驚愕したのは「ヒッグス粒子電池」という代物。
ヒッグス粒子自体は昨年(2012年)に漸く発見できたかも?、という粒子であるが、その理論(仮説)をピーター・ヒッグスが提唱したのは1964年、つまり49年前である。
それよりも前にヒッグス粒子(ヒッグス場?)によって電気を生み出す技術を生み出したというのだ。
ヒッグス粒子の提唱前にその名称を使った電池を開発したのだろうか?、天才田所博士が作った謎の電池を、後から理論が追いついて適当な名前が付けられたのか?

まあ、ウルトラQは放映時より若干未来かつ歴史が違うと世界の話であったとして、ヒッグス粒子という名称の矛盾は解消するとしよう。
しかし謎なのは、ヒッグス粒子をどうやって電池にしたのかである。正直、素粒子の話は良く判らないのだが、ヒッグス粒子自体にはクォークやレプトンに質量を持たせるための粒子であり、比較的重い粒子はあるが、これ自体はエネルギーを生み出す様なモノではない(と思う)。それにまだ検出のしやすいクォーク等の素粒子を使った技術が存在しないうちに、それ以上に難しい素粒子の技術が作れてしまうことが驚異である。
というか宇宙人の技術でも応用しているのだろうか。3話の屋島教授もそうだが、この世界の科学者は地球の科学技術を飛び越して簡単にオーバーテクノロジーを作り出してしまう。
エピゴノイド達の読心術もそうだが、その技術をもっと有用な使い方あるだろうに・・・と思ってしまう。

なおエピゴノイド達が不動産を手に入れたことも驚き。
不動産登記には住民票などが必要なんだが、彼らにそれを手に入れることが出来たんだろうか?
それとももはや宇宙人や怪物が当たり前の世界では、そのような管理は無意味なのか。
ともかく色々と突っ込みどころが多い話ではある。

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