« 新・私的AKB48論最終シーズン番外編(その4) | トップページ | 新・私的AKB48論最終シーズン(その7)<ラスト2> »

新・私的AKB48論最終シーズン(その6)(ラスト3)

今回のお題は、「AKBアイドリング!!!が、AKBにもたらしたもの」

 もしHEY!HEY!HEY!(2009/06/01放映)で前田敦子が言っていた、「前回のアイドリングとの共演(2008/02/04放映)がきっかけでAKBアイドリング!!!が結成されました」がもし本当だとすると、AKBアイドリング!!!は企画からこの時の共演までに、実に1年半近い月日をかけていることになります。おニャン子クラブの歴史の全幅が2年半だった事を考えると、これはあまりにも時間を掛け過ぎです。何故AKBアイドリング!!!は立ち上げにこんなにも時間を掛けてしまったのか。また裏で運営はどの様な画策をしていたのか。今回はいつも以上の<<オール憶測>>で書き飛ばさせていただきます(爆)

 そもそも何故両者は手を組もうと思ったのか。まず両者の最初の出会いがあったとされる2008年2月時点での両者のCDの売り上げ枚数は<<完全に互角>>です。アイドリングが2008年1月にリリースした「モテ期のうた」はCD売り上げ総数約20000枚。AKBが2008年1月にリリースした「ロマンスイラネ」はCD売り上げ総数約23000枚。若干AKBが上回っている様に見えるかもしれませんが、直前にAKBがリリースした「夕日を見ているか?」はCD売り上げ総数約19000枚に過ぎず、アイドリングを下回ります。つまり両者ともCDの売り上げ枚数に満足出来ておらず、力関係も完全に互角と、対等合併を行うには最良のお膳立てが整っていました。両者とも自身のノウハウ不足を痛感していた筈で、だからこそAKBアイドリング!!!を結成するという建前で行った運営同士のノウハウの交換こそが、後の展開を考えると実は最も重要だったのではないかというのが筆者の今回の論旨となります。

 まずアイドリングがAKBに提供したノウハウは、恐らくビデオオンデマンドの活用法とDVDマガジンの制作販売方法。今でこそネットの申し子とも言うべきAKBですが、この当時はネットの活用法が泣けるほど下手糞で、ファンサイトの方が遥かにマシという惨状でした。だからここでアイドリングから手に入れたマルチメディアに関するノウハウはAKB的には喉から手が出るほど欲していたものであり、現在のAKBの隆盛はこの時アイドリングから手に入れたノウハウ無くしては考えられないものだと筆者は考えます。恐らくAKBはビデオオンデマンドの知識を手に入れると同時に劇場公演のインターネット配信について検討に入ったと思われ、AKBアイドリング稼動前にはすでにインターネット配信をスタートさせていたのは皆様もご存知の通りです。

次にDVDマガジンですが、これにはAKBにとっては二つの活用法がありました。まず一つ目はAKBの二つ目の看板番組である「週刊AKB」の立ち上げです。平日の17時台なんて視聴率的にもスポンサー獲得に関しても最初から成功の見込みはほとんど無いプロジェクトだったと思うのですが、だからこそ番組をDVDマガジンにして販売した収益で最後の帳尻が合えばOKという、無茶苦茶な立ち上げ方をしたのではないでしょうか。つまり「週刊AKB」の存在自体がアイドリングのおかげと言っても過言で無いと、筆者は考えているわけです。二つ目のDVDマガジンの活用法は、資金回収の当てが全く無い巨大プロジェクトの強行を可能にしたという点です。具体的には「AKB総選挙」ですが、これもDVDマガジンの売り上げで最後の帳尻が合えばOKという強引な進め方をした可能性が高いと考えます。つまり総選挙の成功すらも、AKBアイドリング!!!がもたらした物だったのではないでしょうか。

 逆にAKBがアイドリングにもたらしたノウハウは、定期的な劇場公演のやり方と個別握手会のやり方だったのはないでしょうか。2009年4月より行われている「はちたまライブ」などは、恐らくAKBから吸い上げたノウハウを元に行っている可能性が高いと考えます。ただAKBはアイドリングから吸い上げたノウハウを本家以上に使いこなした印象があるのですが、アイドリングはAKBから吸い上げたノウハウを今一つ使いこなしている印象がありません。ここからはさらに憶測を重ねる事になりますが、恐らくアイドリングはAKBの成功を目の当たりにしていながらなお、おニャン子クラブやモー娘の呪縛から逃れきれていないのではないでしょうか。具体的には「生歌の偏重」です。「歌のかぶせ」とか方法論は脇に置いておいて、単純に舞台から伝わってくる物のみについて言えば、アイドリングの歌とダンスは一般の人が見てすら明らかにAKBよりも下です。MCに関しても、一般の人が見て「頭一つ抜けている」と感じられるほどまではAKBに差をつけているわけでもありません。…単純に戦略負けだと思うんだよね。もしAKBのノウハウをより有効に活用しようとするならば、歌はかぶせにしてとにかくダンスを徹底的に鍛え込むとか、エグザイルのようにボーカルとダンスを分離させるとか、もう少し何か考えた方が良い様に思います。…大きなお世話かもしれませんが。

 次に、なぜこんなにもAKBアイドリング!!!の始動が遅れたかについてです。ここからはさらにさらに憶測を重ねる事になりますが、恐らくアイドリング陣営がAKBとの合併に躊躇したのではないでしょうか。この時期のAKBは文字通り火だるまの状態であり、独占禁止法違反疑惑でのCDの自主回収、佐伯美香の怪我による再起不能、菊地彩香の不祥事による追放、研究生公演の途中打ち切り事件、金も無いのにSKEの設立(笑)と満身創痍の状態でした。体面を重視する巨大企業(フジテレビですね)を背景とするアイドリングが、AKBの巻き添えを喰いたく無いと思ったとしても仕方ない事かもしれません。しかし<<結果だけを見れば>>この決断が誤りだった事は明白です。もしこのAKBが苦しかった時期にアイドリングが手を差し伸べていれば、AKBとしてはどれほどCDの売り上げ枚数に差が開こうがアイドリングに感謝の念を示し続けたでしょうし、もしかしたらAKBアイドリング!!!だって代を変えながら、まだ続いていたかもしれません。またこの時期のAKBメンバーはマルチタレントとしてのスキルが非常に低く、同じ番組に出演した際にはアイドリングメンバーがAKBメンバーをいい様にあしらえた可能性も非常に高い。つまりこの時期に「AKBよりもアイドリングの方が格上!」という序列を固めてしまっていれば、CDの売り上げ枚数にどれだけ差が開いても一旦決まった序列はそう簡単にはひっくり返せなかったのではないでしょうか。

 しかし現実にAKBアイドリング!!!が始動したのは、全てが手遅れになった「大声ダイヤモンド」発売後でした。この時点でアイドリングにとってはCDの売り上げ枚数でAKBに3倍もの差をつけられ、次の「10年桜」でその差が4倍にも広がっていく中で、否応無く「格下」として接せざるを得なかったのは、本当に不幸としか言い様がありません。前田敦子からはAKBアイドリング!!!なんてとっとと辞めて松井珠理奈迎撃に集中したいというオーラが迸っていましたし、小嶋陽菜や板野友美も完全に他人事というスタンスでした。…もはやAKBアイドリング!!!に未来が無いのは明らかでした。現在AKBアイドリング!!!の再立ち上げが非常に困難なのは、<1>両者の力関係が30倍にも開いた、<2>AKB運営的にとってもはやアイドリングから吸い上げられるノウハウが無い、ということも大きいのでしょうが、<3>苦しい時に手を差し伸べてくれなったアイドリングに対する心のしこり、も大きな要因なのではないでしょうか(それでも筆者は、AKBアイドリング!!!を愛しているんだけどね!)。

 余談ですが、AKBとアイドリングの気風の違いについて考えてみたいと思います。まずAKBに関して最も尊ばれるのは、「不言実行」と「努力と根性」。例えば横山由衣は、AKB以外では絶対にブレイク出来ないタイプのアイドルなのではないでしょうか。顔立ちは(美人ではあるけれど)アイドル向きでは無いし、面白いことが言えるわけでも、芸があるわけでも、過去に何らかの際立った実績があるわけでもない。あるのはただまじめさと、努力と根性と、それに裏打ちされたダンススキルだけ(京都弁も素敵ですけど)。スーパーガールズあたりに入っていたら、恐らく序列最下位だったんじゃないでしょうか。ただ筆者はそんな横山由衣が推されるAKBの気風と、ファン層が好きなんだけどね。逆にアイドリングの気風は「有言不実行(とまでは言い過ぎなんだけど(笑))」と「根拠の無いアグレッシブさ」(けなしてはいません、筆者はアイドリングも結構好きなんで)。たまたまCSで4期生のオーディションの様子をやっていたので“どういう基準で選んだんだろ?”と興味津々で見ていたのですが、…皆さんはお分かりになりましたか?。ぶっちゃけ歌や隠し芸やアピールには、そこまでの差は無かったと思うんだよね。で、容姿ならばむしろ落ちたメンバーの方が上くらいな感じだったし。では何が勝負を分けたのか。全てが終わってからバカリズム升野氏が「最後になりますが、今日の出来はどうでしたか?」と全員に聞いたのですが、この時に「今日の出来は最高でした!」と答えたメンバーが全員合格して、「今日は今一つでした」と答えたメンバーが全員不合格だったんですよね(爆)。これには筆者もびっくりです(笑)。でもこれがアイドリングの気風だと思うんだよね。自信なんて有ろうが無かろうがとにかく前へ出る、絶対に後ろ向きにはならない、一度始めたら必ず最後までやりきる。こうしたことはエンタテインメントの基本中の基本ではないでしょうか。芸の途中で「今日の出来は最悪だ」なんてオーラ出されちゃったら、金を払って見に来ている客は一体どうすれば良いのでしょう?。だからAKBとアイドリングの気風は完全に正反対なんだけど、アイドリングの在り方はこれはこれで正解だと思うんだよね。AKBには(ノウハウの問題だけではなくて)こうした気風についても、アイドリングから学んできて欲しかった。こうした考え方は、AKB(特に若手)にとっても絶対に必要なものではないでしょうか。その点に関しても、AKBアイドリングの冬眠は今でも非常に悔やまれます。

ところで話はころっと変わりますが、同一資本に属するSKEとNMBは、今後共同歩調を取る事が非常に多くなると考えられます。つまりSKE&NMB連合の誕生です。対するAKBは、CDの売り上げでSKE&NMB連合に短期間で後れを取ることは考え難いにせよ、話題性で負ける可能性は十分にあります。そうした中で、AKBの新たな提携先は果たして何処が考えられるでしょうか。当然ノウハウの吸い上げが前提になるわけですが、マルチタレントとしてのスキルならばアイドリングに頼らなくても芸人から貰えば十分です(アイドリングがYGAと組んでいると言うことは、むしろNMBアイドリングの方が現実的なのかな?)。演技に関しては他のアイドルで参考になる所なんて無いし、歌は最初から重視していません。ダンスしかないですよね?。ダンスに関しても、AKBがノウハウを欲する相手なんて一つしか考えられません。天敵「ももいろクローバー」です。つまりSKE&NMB連合と戦うためのAKBの最終兵器、「AKBももいろクローバー」の誕生です。

以下次号♪

(この文章の内容は、筆者の個人的な見解であり、他の如何なる個人・団体とも一切関係ありません。また文責は全て筆者個人にあります。何卒ご了承ください)

|

« 新・私的AKB48論最終シーズン番外編(その4) | トップページ | 新・私的AKB48論最終シーズン(その7)<ラスト2> »

芸能・アイドル」カテゴリの記事

コメント

読んでてワクワクしましたね。

残り3回楽しみにしております。

あかりんが抜ける今こそ、実現すれば

逆にももクロちゃんにはチャンスかもしれません。

いや、普通に観たい!

AKBの群舞の中から飛び出る百田夏菜子のえび反りジャンプを。

逆にAKBにとっても、チーム再編で不穏な空気をかっさらうカンフル剤になるかもしれません。


処で、管理人さんは奥が抜け、増田が抜け(るという憶測が流れてますがどう何だろう)、

スーパーサブという構想が入った新体制がどのようになるとお考えですか?

これが残りの記述に入っていれば幸いです。

投稿: とも | 2011.02.23 12:56

京楽と吉本は業務提携していますから、SKEとNMBが組むというのはあり得るかもしれませんね
余談ですが来週「しゃべくり007」にももいろクローバーが出ます
予告を見る限りかなりはっちゃけてるので、バラエティー進出の足掛かりとなる可能性大です
そうなってくるとAKBと組むと言うのも遠い話になってくるかもしれませんね

投稿: | 2011.02.23 14:20

最後ゆえの盛り上がりでしょうか。
梶原一騎のプロレススーパースター列伝ばりの筆の走り具合。
AKBアイドリングからのAKBももいろクローバーとは。
まことに残念でたまりません。
残念でたまりませんが、書き飛ばしまくってください。
横浜アリーナ直前なのが残念でたまりません。劇場版みたいな位置づけで、
横浜アリーナエントリをもって大団円としてほしいなあ。

投稿: 佐の介 | 2011.02.23 23:02

>もしHEY!HEY!HEY!(2009/06/01放映)で前田敦子が言っていた、「前回のアイドリングとの共演(2008/02/04放映)がきっかけでAKBアイドリング!!!が結成されました」がもし本当だとすると、AKBアイドリング!!!は企画からこの時の共演までに、実に1年半近い月日をかけていることになります。

おそらく(番組側が考えた)リップサービスだと思います。明確なソースは示せませんが(なにしろ昔のことなので)僕の記憶が正しければ確か2007年の初めごろには既に「アイドリング!!!と合同で~という話がある」みたいなことを秋元氏が発言していたと思います。

>そもそも何故両者は手を組もうと思ったのか。

もしかしたら少年王さんの言う「AKBアイドリング!!!を結成するという建前で行った運営同士のノウハウの交換」がこの企画実現の決め手となったかもしれませんが、初めて話が出た時期が前述の通り相当前のことなので、当初の理由は「とにかくメディア露出したいAKB」と「CDを出したいアイドリング!!!」の利害が一致したからではないでしょうか?


>具体的には「生歌の偏重」です。
>もしAKBのノウハウをより有効に活用しようとするならば、歌はかぶせにしてとにかくダンスを徹底的に鍛え込むとか、エグザイルのようにボーカルとダンスを分離させるとか、もう少し何か考えた方が良い様に思います。…大きなお世話かもしれませんが。

新・私的AKB48論5th(その24)でもコメントさせて頂きましたがフジテレビ自体が「生歌」に重きを置いているので,そこが売り出すアイドルとしては「生歌」でないと許されないんじゃないですかね。


投稿: DJRS | 2011.02.24 10:12

http://www.youtube.com/watch?v=6T6_rYOt6KM

アイドリングの気風っていうのは存外こんなところから育まれて来たのかも知れませんね。

昔、サヤ姉がプロデューサーに「お前らはピンでは大成しない十羽一絡げだ」と喝を入れられ、

メンバー全員奮起したというエピソードをどこかでしゃべっておりました。

「職業:アイドル。」の歌詞にもそういったエッセンスがこめられているのではないでしょうか。

この曲が私は一番好きです。

投稿: とも | 2011.03.05 10:05

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/26541/50947095

この記事へのトラックバック一覧です: 新・私的AKB48論最終シーズン(その6)(ラスト3):

« 新・私的AKB48論最終シーズン番外編(その4) | トップページ | 新・私的AKB48論最終シーズン(その7)<ラスト2> »