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新・私的AKB48論5th番外編(その7)

今回のお題は、「いただいたレスに対するお答え(その7)」

 いやあ、何日か見ない間に、たくさんレスを頂戴してしまいました(^-^;
 そろそろ全てにお返事するのは難しいかなという状況になってきたのですが、とりあえず(その19)の分は少し厚めに書いておきたかったので、そこから。

>“AKBメンバーは基本的に十種競技の選手だ”という言葉のように「アーティストとしての能力」はさほど高くないメンバーが他の部分でそれを補っているのは理解しているのですが

 筆者の考えているニュアンスとはちょっと違っています。十種競技というのは日本でこそそれほどなじみがありませんが、オリンピックの黎明期から存在している競技であり、オリンピック発祥の地であるヨーロッパでは十種競技の金メダリストを“キングオブアスリート”と呼んで最大級の敬意を払います。十種競技の選手は基本的に、短距離走の選手よりも足が遅く、走高跳びの選手よりも低くしか飛べず、走幅跳びの選手よりも短くしか飛べない人達です。なのになぜそんなにも尊敬されるのか。まず考えるべきなのは、全部をやるということは、とてつもなく大変だということです。それは学校の受験に何教科必要なのかを真剣に考えた事のある人には、自明な事でしょう。もう一つは、これは筆者の推測になりますが、恐らくストーリー性の問題ではないでしょうか。短距離走ならば10秒ほどで終わってしまうドラマが、十種競技ならば丸二日間楽しめる。恐らく日本人がオリンピック種目でマラソンを(2時間以上継続するドラマとして)最も愛しているのと近い感覚なのではないでしょうか。

 つまりAKBのメンバーは例え個別の種目(歌やダンスなど)ではトップ水準よりも劣っていたとしても、全てのジャンルに対して十分な経験値と適応力を持つ以上、決して自分を卑下する必要は無いと思うんですよね(もちろん上手くなろうと努力する事はとても重要ですが)。また圧倒的な情報量に裏付けられたリアルタイムドキュメンタリーとしてのAKBは、恐らく芸能界の他の全てのコンテンツの中で最も豊かなドラマ性を持っていると言えます。付け加えれば、十種競技の金メダリストは、ウサインボルトよりも短距離走が遅い事を恥じてはいないと思うんですよね。むしろ「俺はウサインボルトよりも、10種目中9種目で勝っている」位に思っているのではないでしょうか。AKBメンバーという総合格闘家も、芸能界というノールールのリングの上では、ボクサーやレスラーや柔道家といった狭いルールの中で競う合う格闘家相手には無類の力を発揮する筈です。メンバーもファンも、もっと自信を持って良いと思うのですが。

>一般のAKB評は「自分たちの番組では賑やかだが、他番組では空気」
>それで間違ってはいないと思います
>すべっても良いから爪痕残すつもりでもっと積極的に行くことが今後の課題でしょう

 恐らくこのAKB評は、かなりネガティブなイメージなんでしょうね。まず何故AKBメンバーが“他番組では空気”になってしまうのかということですが、その理由は(その19)本文にもあるように、AKBメンバーが正式なマルチタレントとしての訓練を受けていないからだと考えられます。基本的に女優としてのトレーニングを受けている彼女達は“短期的な受けや笑いを取る”事よりも、“礼儀正しさによって好印象を与える”ことを重視した教育を受けていると考えます。つまり司会者に指名されて初めて自分の100%をアピールする訓練を受けている以上、司会者が(AKBの本質を判らずに)「そのうち話に割り込んでくるだろ」位の感覚でいた場合、全く番組に参加出来ないまま終わってしまう可能性が高いというのが現在の状況です。相手の話に割り込んででも自分をアピールする訓練を受けていない以上、当然のことですよね。そこで問題になるのは果たして現在のAKBの教育方針が“本当に正しいのか”ということです。

 筆者は“正しい”と考えます。現在AKBメンバーは基本的に“礼儀正しい”として共演者にも受けが良いとされていますが、要するに共演者の話を横取りして相手の面子を潰したりしていない、という事だと思うんですよね。だから次回も番組に呼んで貰えると。これが“短期的に受けや笑いを取る”ために共演者の見せ場を取りまくったり、逆に話を振られても満足な受け答えが出来なかったりすれば、如何に勢いのあるAKBメンバーと言えども一瞬にして番組に呼ばれなくなる事は明白です。AKBメンバーは数多くの芸人と親交が深く、例えばダウンタウンはAKBの立ち上げ当初から頻繁に番組に呼んでくれていますし、最近ではロンブーがかわいがってくれてますよね。AKBメンバーが空気になってしまうという状況を改善するには基本的な教育方針を変更する(そのことによって失われてしまう物も数多く有ります)よりも、司会者にAKBの何たるかを予め判らせておくか、サポートに山里亮太氏を付ける方がはるかに現実的な打開策と言えるでしょう。つまりAKBメンバーが現状で“他番組では空気”になってしまうのは、AKBの教育方針の問題と番組制作サイドの問題であると筆者は考えます。

 とは言え秋元康氏自身もメンバーに対して「テレビに呼んで貰って何か一つでも残して来れないなら、帰ってくるな!」とも言っており、メンバーの意識の低さを嘆いてもいますが、教えられてもいないことを遣れと言われているわけですから、なかなか難しい所もあります(笑)。9期生以降に関しては「有吉AKB共和国」でマルチタレントのカリキュラムも導入しており、今後峯岸・指原に続くマルチタレントタイプが育っていく可能性もあるでしょうね。

>マルチタレントタイプが弱いのはルックスのせいでしょう。マルチタレントというタイプが弱いのではなく…
>例えば大島麻衣(マルチタレントタイプだと自分は思います。)が総選挙に参加したら10以内に入るでしょうし。
>峯岸、指原がルックス良ければもっと上位にランクイン出来るんじゃないかなと
>まあ、ルックスで勝てないからトークで頑張るわけですけどね…。

 筆者はAKBにおいては、ルックスとは一切関係無く(とまで言うのは言い過ぎかもしれませんが)、マルチタレントタイプは明確に弱いと考えます。仮に大島麻衣が総選挙で10位以内に入ったとしても、所詮マルチタレントタイプが0名から1名になるだけのことなので、人数的に最少である点は何も変わりません。結局AKBは教育システムの問題で、マルチタレントタイプは自力でスキルを向上させるしかないので、時間も掛かれば平均的に高い能力を持っている訳でもないと考えます。例えば大島麻衣は攻めに回れば強いのですが、リアクションはそれほど上手くない。小嶋陽菜(をマルチタレントタイプと考えるならばですが)は逆にリアクションは上手いんだけど、自分から話題を構築する事が出来ないですよね。

 次にもし“マルチタレントタイプが弱いのはルックスのせい”というロジックが成立するのなら、仮に次回の総選挙でこの二人がメディア選抜に入ったとしたらその理由は“急にルックスが良くなったから”ということになってしまうのですが、それで本当に良いのでしょうか?。峯岸・指原が今までの総選挙でメディア選抜に入れなかった理由は、筆者は単純にマルチタレントとしてのスキルが低かったからだと考えます(まあ運もあるだろうけど)。だからこの二人は、次回の総選挙でメディア選抜に入ってくる可能性は十分にあると筆者は考えます(別に急に美人にならなくてもね)。

 最後にもう一つ、AKBメンバーの中でトークでがんばっているのは、自分のルックスに自信が無いメンバーばかりではありませんよ。ルックスではトップクラスの小嶋陽菜・篠田麻里子クラスでも、間違い無く十分な危機感を持って様々な方向性を模索しています。そうでなければ小嶋陽菜が“ちんちん電車”なんて口にするわけがないじゃないですか。篠田麻里子も常に超くだらない一発ギャグを披露しまくっているし。みんな十分に危機感は持っているんですよ。

(この文章の内容は、筆者の個人的な見解であり、他の如何なる個人・団体とも一切関係ありません。また文責は全て筆者個人にあります。何卒ご了承ください)

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コメント

お忙しい中、更新お疲れさまです。

十種競技については僕の理解度が低すぎましたね。あとAKB(というか48プロジェクト全体)のドラマ性については認識しているつもりなのですが、(AKB自体の知名度が上がってきたとはいえ)世間のAKBに対する理解度とのギャップからか少々卑下しすぎてしまいました。
少年王さんがおっしゃるようにもっと自信を持つようにします(^-^)

>AKBメンバーは数多くの芸人と親交が深く
個人的にはさま~ずさんのAKBメンの扱い方には愛情を感じていたので、最近は絡むことが少なくなったのが残念です。

投稿: DJRS | 2010.12.11 04:09

スポーツ好きの戯言です
最近は個人競技でメダルを取るような選手も十種競技をやっています
もちろんメダルを取るのは難しいんですけどね

何を言いたいかと言うと、その道のスペシャリストがAKBにいてもいいんじゃないかということです
歌唱力があると言われるメンバーは特に冷遇されているので、その辺を変えてみるのも今後の一つの手ではないかと

投稿: | 2010.12.11 04:28

バラエティーに向くタイプは、日経エンタのネ申の佐藤Pとキングレコードの湯浅氏の対談を読むと分かりやすいですよね

佐藤Pが指原をデッドボールでも出塁しようとするタイプとか、秋元を汗で感動させるタイプとか、宮澤・高城はアイドルらしからぬチャレンジャータイプとか…

読んでいて、野球の打順に組み替えられるなこれはと思ってしまいました(笑)

投稿: | 2010.12.11 04:48

「成長物語」ドキュメンタリーと、それを支える公開性や自由度、かつレイティングを含めたシステムは、もっと評価されていいと私も考えています。
教育て、その経験値という意味の解釈と評価、なるほどです。

人気になるためには、与えられた舞台上(劇場~メディア)以外での個々の努力・訓練の蓄積や姿勢(教育なら、日々の予習・復習・生活態度含準備)が重要。
とみると、事は戦争論・戦略論の話と同義ですよね?極端にいえば、勝利は戦場の外で決まる。という?

とすれば、内田や石田の執念や努力(同じ5期だし、仁原莉穂や選抜への思いは一塩だったろう)が生きうる、じゃんけんという戦場設定してる運営側の機動力の存在は大きいかと思いますが、いかがですか?
もちろん総選挙もです。

ここが弱くなれば(秋元Pの飽き等々)、危機の芽になりえますよね?

投稿: やどん | 2010.12.11 08:44

少年王さん、2ちゃんなんですが↓こんなレスを見つけてしまいました。
AKBをわざと失墜させるってトコが非常に気になるんですが・・・。
少年王さんは2ちゃんのAKB板はごらんになってますか?
この話についてどう思いますか?
自分はつい聞き捨てできませんでした。

521 :名無しさん@十一周年 :2010/12/08(水) 18:43:30 ID:ga+/Tf8i0
AKBの板野、前田、篠田、渡辺の4人はもう川奈のペットらしい
AKB=電通なんだけど関東連合のOBが営業も製作も全部取り仕切ってる
来年はわざとAKBを失墜させて各界の著名人にあてがうシナリオができてる
そもそも喜び組作りたいって川奈が言ったのが事の始まりで秋元某とも
既に話が付いてる状況
来年6月中にはイベントでお披露目予定だよ

投稿: ひろた | 2010.12.11 09:50

追伸
この話に出てくる川奈ってのはおそらく川奈毅のことです。

今回の海老蔵の件の関係者のようです。

投稿: ひろた | 2010.12.11 09:58

「~らしい」と言う事は本人や近しい者ではない、特徴的な改行、そうしたところから推定される答えは?
本人や近しい者が敢えて書き込むなら、目的を考え不確定では無く断定するのでは?

投稿: | 2010.12.11 10:36

もし「喜び組」などというものを作りたいと思っても、一番問題になるのはAKBのメンバーの多さ。
個人的な恋愛についてはだれも口に出さないでしょうが、「喜び組」となれば不快に思うメンバーも多いはずで、一人が聞きつければ全員に広がるし、家族まで含めれば数百人。
ひとりも外部に漏らさないという保証はありません。
リスクが大きすぎ。
信じられませんね。

投稿: ARD50 | 2010.12.11 12:28

ネットの一掲示板に書かれただけの戯れ事を真に受け止める人がいるとは驚きです。
その書き込みを信じる事が出来る材料は何もないですよね。
にちゃんねるに書かれるような陰謀論を一々信じてたら大変ですよ。

投稿: 三方 | 2010.12.12 01:14

いつも読ませてもらってます。
筆者さんの考察はかなり的を得ていて見ていて納得させられます。


先日の9期生昇格と板野ソロデビューがどう考えても早すぎる気がします

まず現行のセットリストでは9期生(横山を除き)は完全にアンダー要員な訳で時間はかかるが次公演からの昇格で良かった気がします。

次に板野は過去2度に渡りAKB外でのCDは失敗してる訳だし卒業せずにAKBを保険としての活動はパッシングの対象にもなるんじゃないかと。
このソロデビューについては色々と酷い事になりそうな気がします。
売上という面以外でも。

投稿: HYDRA666 | 2010.12.12 11:34

いつも読ませてもらってます。
少年王3号さんの考察は刺激になって、それでいていつも納得させられます。
皆さんに質問なのですが、今の48グループの中でソロ活動させて、確実に稼げる人っているのでしょうか?
まぁ、定義としては、AKBの看板を外して活動しても、在籍中と同じくらい、もしくはそれ以上に稼げると言うことにしたいのですが・・・
このコラムの一つの中身がAKB48(SKE48もですが・・・)がJPN48の第一歩の可能性についてであれば、AKBにはもう一つ建前としての、「ソロの芸能人(歌手、女優、声優、モデルなど・・・)としてのデビューをアシストする」いうのがあります。
政治の世界では、手段と目的が入れ替わってしまうことが多々あり、本末転倒な結末がありますが(鎖国や生類憐みの令、統帥権の独立、郵政改革など・・・・)、今回のともちんのソロデビューはかつてこのコラムで言われていた、WRやno3bのような扱いで良いのでしょうか?
それとも、単純に事務所側の意向なのでしょうか?
ともちんは試金石で売り上げと言う数字が出たら、あっちゃんのソロデビューの目安になると聞いたのですが?
皆さんの意見を聞きたいと思いまして、よろしくお願いいたします。

投稿: アボタン | 2010.12.12 14:38

板野さんの件ですが、ホリプロ全面バックアップで個別握手会に撮影会&サイン会(抽選ですが)までやれば失敗ということはまずないでしょう
というかそこまでやるかという感じではありますが…

投稿: | 2010.12.12 19:12

板野のソロ曲なのに、ホリプロメンバー総動員の
それも、選択しての個別握手会というのには、
板野の売上フォローなのか、他メンバーの売り込みなのか
わかりませんが、どう考えても違和感を感じますね

投稿: たかし | 2010.12.13 10:15

篠田はもともとダジャレが好きだし、小嶋は番組で言わされて“ちんちん電車”と言っています。

この二人に関しては意識してその路線を模索してるわけではないと思いますよ。

アイドルなのにみんながみんなお笑い路線に進まれても困ります。

投稿: パカパカ | 2010.12.13 15:42

“みんながみんなお笑い路線に進まれても困る”というのは同意だけど、篠田と小嶋に関してはブログ主さんの考察の方が的を射てるね。

特に“ちんちん電車”だけど、“言わされてる”んじゃなく“振って貰ってる”訳だしね。

投稿: | 2010.12.14 00:06

ここ最近のさしこを見ていてマルチタレントタイプとしては、やはりまだまだ力不足だと感じた。

他のメンバーと一緒に出演する分にはまだ“ヘタレキャラ”を活かすチャンスはあるものの、一人で出た場合は自分に振られるまで待つ“単なるいい子ちゃん”になってしまう。

12月21日の『ぷっすま』は酷かった。

「AKBで最も根性があると言われている」というようなフリがあったのに、ヘタレキャラをアピールするでもなく、他の出演者もさしこをどう扱っていいのか戸惑っているように感じた。

ブログ主さんが以前書いていたように、AKBにおいてマルチタレントタイプは自らそのスキルを磨くしかなく、育ちにくい。
推されて色んなバラエティー番組に出してもらっている間に何か掴んでくれればなぁと思う。

投稿: | 2010.12.24 04:51

実はその指原さんが来月から冠番組を持ってしまう現実。
事務所先輩の土田さんとTBS火曜1:25~1:55らしいですな。('・ω・`)

投稿: 海霊 | 2010.12.24 09:32

>ここ最近のさしこを見ていてマルチタレントタイプとしては、やはりまだまだ力不足だと感じた。(中略)12月21日の『ぷっすま』は酷かった
>実はその指原さんが来月から冠番組を持ってしまう現実。

 指原の芸人としての能力は、現時点で頭打ちなのではないかと筆者は考えています。だから指原を「ぷっすま」のような使い方をするのであれば、今後もあんなもんだと思います(筆者的にはあの内容はそこまで評価は低くないですが)。むしろ指原が天才的なのは、その「企画力」です。ブログで一日3500万アクセス取ってギネスブックに載ったのも快挙ですが、遡れば2年前の初代B加入直後、当時CSでやっていた「AKB48プラス10」に途中参加ながらいきなり主導権を奪うと、企画会議に潜り込んで片っ端から自分の企画を通して番組を私物化し、気が付けば後半は皆勤賞。見事な暴れっぷりを見せてくれました。秋元康氏が、放送作家としての自分の後継者に指原を指名したのは、伊達じゃないと思いますよ。だから筆者は指原の新番組に対しては、芸人としての指原よりも、プロデューサーとしての指原に期待しています。きっとこの娘は、大物になると思いますよ(裏方としてかもしれませんが(笑))。

投稿: 少年王3号 | 2010.12.25 19:55

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