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新・私的AKB48論5th(その3)

今回のお題は、「古川愛李は、如何にして『アニマックス第2回全日本アニソングランプリ』を戦い抜いたか(後編)」

前回の続きです。

 総括を。古川愛李はこの日まで長い間ずっとアニソン歌手になることだけを夢見て、アニメに対して影響力の強そうな大手のプロダクションやアイドルグループ、アニソン歌手限定のオーディションなどをひたすら受け続けてきました。しかし『第2回~』落選直後に受けたSKEのオーディションは、これまでの古川愛李が受けてきたものとは全く方向性が異なるものです。そもそもこの時期のAKB自体が、CDを3万枚すら売ることが出来ないB級アイドルでしかなく、SKEはさらにその格下の言わば正体不明の存在であり、おまけにそのトップチームであるチームS(当時はそうは呼ばれていませんでしたが)はCDデビューさえしていない超マイナーな存在であり、そのまたさらに格下である二期生には一体どんな未来が待っているのか全く判らないという状況だったわけです。古川愛李が過去に最終5名にまで登り詰めたハロプロのオーディションと比べれば、下の下の下の下の存在と言っても良いでしょう。

 それではなぜ古川愛李は、アニソン歌手になるという夢から一旦遠回りしてまで、SKEの一員になろうと思ったのでしょうか。HIMEKAとの実力差を思い知らされて心が折れたという考え方もあるでしょう。しかし筆者はそうは思いません。今まで散々オーディションを受け続けてきた古川愛李は、恐らく自分よりも歌が上手いライバルには今まで何人も出会ってきた筈です。しかしそれでもこの5年間くじけずに頑張ってこられたのは、古川愛李が強靭な意志力を持っているからだと考えられます(第二回AKB総選挙での自分の予想順位を聞かれて、普通に「1位」と答える位強気な性格だし)。一回不覚を取った位で諦める位気持ちが弱ければ、とっくの昔に挑戦することを辞めていると思うんだよね。では何が古川愛李の心を動かしたのか。やっぱりこの日の古川愛李にとって、AKBとAKBファンに対する印象が、とてつもなく良かったんじゃないですかね。だからこそ古川愛李は、SKEのオーディションを受けてみようと思い立ったのではないかと。そして新しい目標をこの会場で見つけたからこそ、古川愛李は決勝で負けたにしては、結構満足そうだったのではないでしょうか。

 もう少し具体的な事を言うと、古川愛李ほどのベテランになると、“場数を踏む”ことの重要性は十分に痛感していたと思うんだよね。この時期の本人も自覚していた欠点としてMCの弱さが挙げられると思うのですが、実際この日のMCは噛みまくりで、自分が有利になるようにアピール出来ているとは到底言えない内容でした。だから「専用劇場で毎日公演を行う」ことによって得られる経験値の重要性を、かなり正確に把握出来ていたのではないでしょうか。現実問題として古川愛李はかなり短期間でMCに対する苦手意識を克服していることからも、きちんと目的意識を持って公演に望んでいた事がはっきりと伺えます。“遠回りした分だけ、助走がついた~♪”(ラッキーセブンより)という心境なんでしょうか。また第二回AKB総選挙での自分の予想順位を「1位」と答えていることから、まだこの日のAKBファンに対する信頼感は失われていないようで、「アニソン枠は空いていますか?」と質問していることからも、あとは自分の方法論の問題だけだと考えている節があります。その通り上手く行くとは限りませんが、その位の意識の高さが無ければ、そもそも48プロジェクトに所属していることに何の意味があるんでしょうかね。少なくとも筆者は、「自分はセンターに立つにはまだ早い」とか言っているメンバーに投票する気には、全くならないんですけど。

 次に古川愛李のアニヲタとしての属性について。腐女子型のアニヲタである多田愛佳、最先端型のアニヲタである渡辺麻友と比べると、古川愛李はアニメの新旧を問わず良し悪しでアニメを評価する、言ってみれば“本格派型”のアニヲタと言った所でしょうか。またラブプラスをきっちり遣り込んでいるという事は、男性的な視点で物を見る事が出来るということですが、これは“兄持ち二子”であることの影響が大きいのではないでしょうか。ちなみにラブプラスをきっちり遣り込んでいるメンバーというと、他に松井玲奈、指原莉乃あたりの名前が挙がりますが、いずれも“兄持ち二子”という共通点があり(こんな馬鹿なことを考えているのは俺だけなんだろうなあ(笑))、これだけ強く影響を受けたということは、みんなお兄さんの事が大好きだったんだな、ということが良く判ります。まあ古川愛李の場合は、コミケでお兄さんと一緒に「シスプリ」の同人誌を<<シスプリのコスプレをして>>売っていたということなので、心底筋金入りなわけですが(爆)。

 蛇足をもう一つ、古川愛李の今回の選曲について。私事なんですが3作品とも筆者的には結構ツボなんですよねえ(←だから古川愛李が筆者の推しなんだろうけど)。まず「涼宮ハルヒの憂鬱」については、SFヲタ的な視点で言わせて貰うと、すでにSFが滅びてラノベしか無くなってしまった現代の日本で、SFのテイストを強く残しアニパロ・特撮パロを連発するこの作品は、筆者的には非常に親近感のある作品なんですよね。「新世紀エヴァンゲリオン」もSFベースの作品で非常に好きな作品なのですが、この作品の構成をした榎戸洋司氏は筆者が最も尊敬する作家であり、彼の書いた小説から筆者のペンネームはいただきました。「ひぐらしのなく頃に」については(AKBファンにとっても小野恵令奈が劇場版に出演しているので身近な作品だと思いますが)、かなり前の事になりますが筆者がコミケでカードゲームを作って売っていた時に、たまたま隣が竜騎士07さんのサークルだったんですよね(筆者はひぐらし以前から竜騎士07さんの絵が好きで、カードゲームを買っていました)。で、恒例の商品の交換をした時に「これ、まだ全部出来ていないんですが、感想を聞かせてもらえませんか」と言って渡されたのが、ゲーム版「ひぐらしのなく頃に」のパイロット版だったわけです。まさかこんなに有名になるとは思ってもいなかったのでその後すっかり忘れていて、今も家のどこかに埋もれていると思うのですが、あの時にやっておけば良かったなあと、今でも非常~に後悔しております(号泣)。

(この文章の内容は、筆者の個人的な見解であり、他の如何なる個人・団体とも一切関係ありません。また文責は全て筆者個人にあります。何卒ご了承ください)

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コメント

古川愛李論、おもしろいです。
あのビジュアルで、ガチな二次元ヲタク、コスプレ大好き、ガンダムなら一晩中でも熱く語れる等、2次元ヲタの男子には、理想的なアイドルかも。
SKEに、ヲタを公言できる、二次元同好会が有ったのも恵まれていますね。
MCも、チームお笑いとして、経験を積めば、かなり行けそうですし。
今回の選抜メンバー入ったことで、メディアに出る機会が増えて、キャラを、東京のメディアに理解されれば、ブレークする可能性は高いでしょう。

今回のSKEの16人選抜は、従来のSKEの名前を売り込む状態から、SKEのメンバーを売り込む方向へのステップアップが感じられますね。
「SKE全員で、W松井を押し上げる」から、「W松井の力を利用して、メンバーを引き上げる」へ
キャラが立っていて、メディア受けしそうな、メンバーを優先して、選抜感じですね。
特に、桑原みずき・古川愛李は、キャラが理解されれば、ブレークの可能性が高いと見ています。
平松加奈子の、面白いけど生放送では怖くて使い辛いキャラを、どの様に生かすかは、興味深いですね。


投稿: スローステップ | 2010.11.08 09:45

再開楽しみにしてました。

いきなり濃いネタですね(笑)
AKBに比べるとキャラ立ちがまだまだな感じのSKEメンですが、その中では彼女は異才ですね。今回の記事を読んで、上手く人気に繋がるといいなと思いました。

今回新曲でW松井のデュオがカップリングになりましたが、以前少年王予想された通りなりましたね?
素人目には2人でシングルカットしても良かったのでは…?
と思いましたが、少年王さんはどう思われますか?

投稿: じお | 2010.11.08 23:22

少年王3号様

兄持ち二子の理論、ドストライクです!!
以前、少年王3号様はAKB48内での長子(=末子)の理論を掲載されておられましたが、これも仕事の上で大変参考になりました。

できることなら、少年王3号様のAKB論に関するブログが出版されることを切に希望します。
頑張って下さい!

投稿: somerin | 2010.11.09 00:57

メンバーの意識についてですが、意識の高さが伺えるような発言をAKBやSKEメンバーがしたときに「生意気なヤツ」とか「立場をわきまえろ」など批判する声が本来応援する側であるはずのヲタ側からもチラホラ出たりするのが理解できません。

「自分はセンターに立つにはまだ早い」とか言っているメンバーも実際はどんな思いを抱えているかわかりません(本当に全く思ってないのか、謙遜なのか)がそれを口にできる強さは素晴らしいですよね。


話は大きく変わりますが少年王さんは現在もSKE紅白単独出場は可能だとお考えですか?
自分は「ごめんね、SUMMER」発売してしばらくはそう思ってましたが、それ以降の全国区での露出が僕の予想していたよりも少なく、一般へのアピールが不足しているように思えて仕方がありません。

韓流アイドルの勢いも想像以上で、少女時代には売上げでも抜かれてますよね。少女時代の「単独出場」はどうかわかりませんが少なくともKARAなどと合同で「韓流女性アイドル枠」での出場は堅いと思います。
国内ではAKBの他にパフュームの出場も堅いでしょうし、放送時間や演歌歌手枠の縮小が囁かれる中、紅白はそんなに女性アイドルばかり呼んでくれるのでしょうか心配でなりません。

「1,2,3,4,ヨロシク!」を期にアピールするにしても、紅白の出場歌手発表は今月末(去年と同じと考えると23日)なので時間もないですし、良くて何らかの形でAKBと一緒にねじ込まれる。最悪、去年と同じくW松井のみAKBに混じって出場という形かなと思ってます。

投稿: DJRS | 2010.11.09 05:45

>特に、桑原みずき・古川愛李は、キャラが理解されれば、ブレークの可能性が高いと見ています。

桑原みずき&加藤るみのコンビは、筆者的にはなちのんよりもポテンシャルは上かな、という気がしています。ただこの二人だけでは台本が書けない気がするので、M-1を目指すならネタをどう調達するかが鍵になりそうですね。

>今回新曲でW松井のデュオがカップリングになりましたが、以前少年王予想された通りなりましたね?
素人目には2人でシングルカットしても良かったのでは…?

単なるヤマ勘でしたが、でもまあ松井珠理奈中心でユニットを組むとすると珠理奈のキャラが強すぎて、3人以上でユニットを組むと3人目以降のキャラが完全に死んじゃう気がしたんですよね。

W松井だけでのシングルカットも有り得たかも知れませんが、この二人は48プロジェクトでは非常に珍しい「ライバル関係」という位置付けだと思うので、長くコンビを組み続けるのは無理な気がします。だから今回のキネクトは「期間限定」という位置づけなんでしょうね。

>兄持ち二子の理論、ドストライクです!!

メンバーの兄弟姉妹の関係については、初めて書いた時は単なる埋め草位の気持ちだったんですが、自分でも結構使い手が良いんでびっくりしています(笑)。人間の性格とか趣味とかは、結構シンプルな所に起因しているものなんですね。

>メンバーの意識についてですが、意識の高さが伺えるような発言をAKBやSKEメンバーがしたときに「生意気なヤツ」とか「立場をわきまえろ」など批判する声が本来応援する側であるはずのヲタ側からもチラホラ出たりするのが理解できません。

サッカーのブーイングとか、国会の野次とか、そんな感じなんでしょうね。筆者はあまり関心が無いんですが、他人を貶めることが自分の価値を高めることに繋がると思っている人は、世の中には結構多い気。がします。

>話は大きく変わりますが少年王さんは現在もSKE紅白単独出場は可能だとお考えですか?

現時点では相当難しいでしょうね。詳しくは(その14)にてまとめます。

>韓流アイドルの勢いも想像以上で、少女時代には売上げでも抜かれてますよね。

こちらに関しては、(その10)でまとめます。

投稿: 少年王3号 | 2010.11.13 21:18

そもそも、W松井の「ライバル関係」は
純粋にメンバーの実力・人気が拮抗しての「ライバル関係」とは程遠いですからね。

珠理奈側からすれば「玲奈本人」がライバルでも(と言っても最近は昔と違い若干諦め気味のようですが)、
玲奈側からすれば「珠理奈本人」はライバルでも何でもないのが実情でしょう。

最近の売り出し戦略を見る限りでは、
SKE側はそろそろこの捩れを解消する方向に持っていこうとしているようにも見えますが、
AKB側(秋元康ほか)はまた違う考えでしょうね。

投稿: らっぱ | 2010.11.14 05:43

>>少年王3号さん
いつも更新お疲れさまです。以前妄想全開なネタが好きと言いつつ堅めな質問ばかりして申し訳ないです。
しかもこれから記事にするようなネタだったようですいませんm(_ _)m
焦らず記事になるまで待たせていただきます。

あと、口を挟んで申し訳ないんですが、桑原みずきは現状では「台本を書く」以前に「書かれた台本通りネタをする」のが苦手な気がします。でも確かに僕も彼女が持つポテンシャルは高いと思うのでこれからの成長に期待!ってところですけどね。

>>らっぱさん
珠理奈と玲奈の関係性について同感です。珠理奈に関してはこないだの選挙から,玲奈に対して諦め気味どころか引け目すら感じてるんじゃないでしょうか。
この先どういう戦略で行くのかはわかりませんが今のままの状態はお互いの精神的にも良くない気がします。

投稿: DJRS | 2010.11.14 11:45

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