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新・私的AKB48論5th番外編(その1)

今回のお題は、「いただいたレスに対するお答え(その1)」

>少年王3号さん、はじめまして。
この記事とは少し話変わりますけど「Beginner」が劇的に売れたものの、それは1人のファンが握手拳目的で何枚もCD購入しているからだと一般層から批判されていることについては
少年王3号はどう思っていらっしゃるんでしょうか?
自分もAKB好きでありながらもAKB商法で売れると言うことについては正直複雑な気持ちです。
それで年間売り上げ1位を取ってしまったというのだからなおさら。
何よりそのことで一般層からの風当たりが強くなることが見ていて辛いです。
よろしければ次はこの話についても記事にしていただけないでしょうか?

>少年王3号さん、このすぐ前の僕のコメントを読んでいただけましたか?
是非何かレスポンスをいただけたらと思うのですが。


 先にお断りしておきますが、筆者的には遅筆ゆえに文章を書くのが間に合わないのが最大の問題なので、いただいたレスに対してすぐに対応する事は非常に難しい状況です。今回に関しては筆者的にもこのブログを始めたきっかけにもあたる問題だったので早めの対応となりましたが、必ずしもいつも可能なわけではないということをご理解ください。

さて今回提示していただいた問題ですが、実の所筆者的にはすでに2年前に解決済の問題です。筆者が書いた初期の「私的AKB48論」や「教えて☆AKB48」は、当時マスコミからの攻撃に対してノーガードであり、各マスコミの無知から来るAKBに対する過剰な攻撃に対する反論の意味合いが強いものでした。ただ当時の筆者の知識不足や状況の変化に伴って(あとあまりにも文章量が多すぎるよね(笑))、もう一度探して読み直してというのも酷な気がするので(笑)、ごく簡単にですがまとめておきます。

 元々筆者がAKBのブログを書き始めたのは、「桜の花びらたち2008」の発売時の独占禁止法違反騒動の頃で、当時アイドルに関してほとんど知識が無かった筆者から見ても、当時のマスコミのAKB商法に対する叩き方は本当に酷かったんですよ。その頃に比べれば、現在のAKBに対するバッシングなんて、本当にどうってことありません。それに筆者的には「AKB商法」という言葉自体を、もうほとんど聞かなくなった気がします。それらの理由としてはごく簡単に言うと

<1>:音楽のネット配信が全盛の現代において、未だにCDのセールス枚数をアーティストの人気のバロメータとして使っているという超時代遅れの現状の問題点を、理解している人が増えてきた
<2>: 「AKB商法」というものが、リアル系アイドルにとってはごく普通の業態だということが明らかになった
<3>:マスコミの多くがAKB陣営に下った

ということになると考えます。

まず<1>についてですが、実はここが一番重要です。はっきり言って現在でもCD販売数の「オリコンランキング」をアーティストの人気のバロメータとして使っている事が、全ての元凶です。もしオリコンが関係無いならば、AKB的には握手券や選挙投票権やトレーディング生写真を単独で販売すれば良いだけの話で、それならば別にファンが握手を何回したいと思おうが他人にとやかく言われる筋合いは無いですよね。それはファンが1年間にコンサートに何回行こうが、他人にとやかく言われる筋合いが無いのと全く同じです。しかし現状ではCD販売数が全て(テレビやラジオの出演回数、各種賞レースや紅白の選考など)の基準になっている以上、これを増やさないことには営利団体であるAKBとしてはどうしようもないわけです。今時音楽を物体の形で売ろうという考え自体が時代錯誤なわけですから、当然音楽を(情報としてではなく)物体として売るためにはそれなりの“付加価値”が必要となります。それが<<CDと握手券(あるいは投票権など)の抱き合わせ販売>>、すなわちAKB商法ということになります。

では昔からのアイドル達がこうした現状に対してどのような努力をしてきたかと言えば、実は何の努力もしてこなかったわけです(これが数年前まで続いた“アイドル冬の時代”の正体です)。ここから先は哲学の問題になるのですが、仮に餓死しそうだとして(A)食べ物を盗んでも生き延びようとするか、(B)盗む位なら死んだ方がマシだと思うか、どちらを選びますか。筆者は(A)を選びます。だって生きてさえいれば、盗んだ分を100倍にして返すことだってできるのですから。まして「AKB商法」は犯罪でも何でも無く、完全な適法行為です。AKBにとっても抱き合わせ販売は必ずしも完全に正しい行為だとは思っていない筈ですが、そもそも音楽を物体として販売するという無理を通そうとしているのですから、ある程度の歪みが生じるのはやむを得ません(ここが割り切れるかどうかが“哲学”の問題です。筆者に言わせれば、餓死したい奴は黙って死なせてやればいいんです)。こうしたAKBの超攻撃的な手法に倣って、ここ数年「AKB商法」を積極的に取り入れる新規のアイドル集団が現れました。それがももクロなどに代表される、いわゆる「リアル系アイドル」と言われる一団です。つまり<2>にある通り、今やAKB商法を取っているのはAKBだけでは無くなったため、AKBだけを批判する時には「AKB商法」という言葉が使えなくなったんですね。つまり未だに「AKB商法」という言葉でAKBだけを非難する人がいるとすれば、相当知識が無い方だと思って間違いありません。最近だと関西系のラジオのパーソナリティーがAKBのCDの複数買いについて叩いていたようですが、このレベルの人になると「AKB商法」という言葉すら知らないかもしれません。

「リアル系アイドル」の現状も知らないでAKBのCD販売方法を非難する人達に、「だったら、どうすればCDがたくさん売れるようになって、日本の音楽産業はもう一度発展していけるの?」と聞き返してみてください。恐らく彼らは、何の答えも持ち合わせてはいません。彼らの言う通りにすれば、確実に日本の音楽産業は韓国同様に崩壊してしまうでしょう(この人達が“餓死したい”人達です)。AKBの出した答えが唯一の正解だと言うつもりはありませんが、しかし他の答えが“全く見つかっていない”のは間違いありません。もし見つかっていれば、恐らくAKB以上の伸び率でCDを売り上げている筈です。これが筆者が常々“最先端のシステムを積んでいるAKB”という言い回しをする根拠の一つです。現在AKBはNHKの番組に出まくり、国のイベントにも呼ばれまくりなので、あらゆる側面から見て「AKB商法」は問題無しと考えて間違い無いでしょう(余ったCDを不法投棄したりしなければ、ですが)。

それからもう一つ、実はタワーレコードが興味深いアンケート結果を出していまして、AKBのCDを買った人達の内で実際に握手会に行ったことがあるのは全体の10%程度に過ぎなかったということです。・・・まあコアなファンはネット通販でCDを買っているからとも言えるのですが、実際に握手会に行っているのは、会場の状況を見る限りせいぜい10万人以下っぽい事を考えても、ヘビロテの時点でも実際に握手会に行っていた人はCDを買った人の20%以下、マスコミが騒ぐほど握手券目当てで大量にCDを買った人なんて、本当~に一握りしかいないと思われます。つまりほとんどのファンはCDを1枚ずつ(か、せいぜい全バージョン1枚ずつ)位しか買っていないと思いますよ。この点はKさんも、マスコミからのイメージ先行の誤った情報を無批判に受け入れすぎだと思います。もう少し自分自身で考えてみてください。<3>に関しては最近もしょっちゅう書いているんで、もう良いですね?。現状ではテレビ・雑誌などの主要メディアがAKBと手を組んだので(文芸春秋社以外は、ですが)、最近は各種メディアで露骨に「AKB商法」を非難する所も本当に少なくなりました。今や「AKB商法」という言葉も時代遅れになったし、「AKB商法」という言葉を使いたがるマスコミも激減したわけです。つまり今後「AKB商法」によって“一般層からの風当たりが強くなること”は、考え難いと思います。

続く

(この文章の内容は、筆者の個人的な見解であり、他の如何なる個人・団体とも一切関係ありません。また文責は全て筆者個人にあります。何卒ご了承ください)

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コメント

浮動数上昇はブームの基本ですからね。
そしてその「浮動数」を如何に「不動数」に変換できるか?がブームで終わらず根付かせられるか?のボーダーラインになる。('・ω・`)

投稿: | 2010.11.21 17:01

少年王3号さん、返事どうもありがとうございます。
おかげで少し気が楽になりました。

ところで3号さんは今の段階ではAKBの人気はあとどれぐらい続くと読まれているのでしょうか?
以前は多くの人の予想よりはずっと長く続くと言われてましたけど、この1年の感じからして3号さんの予想よりも早くブームの段階に入ってしまったことないですかね?

以前の記事で書かれていた↓の文章で言うと今はどの段階だと思われますか?
また、ちなみにジャニーズグループ嵐は今どの段階だと思われますか?

>『アイドルの一生』をごく簡単に言えば、まず立ち上げ時期を少数の熱狂的な「強ファン層」が物心共に支え、ある程度名前が通ってきたところで「中ファン層」が流入。この数が一定数に達した所でテレビや雑誌などでブレイクし、やがてブームとなって「弱ファン層」が激増。テレビや雑誌などに出続けてCDを売りまくりますが、逆にアイドルとの濃密な関係を求めていた「強ファン層」は、この時期に別の応援対象を求めて撤退していきます。そしてブームが過ぎ去ると「弱ファン層」もまた全員撤退し、最終的に「中ファン層」だけが残り、この層も時と共に少しづつ人数が減っていき、採算ラインを切った所で引退、というところではないでしょうか。

『アイドルの一生』をごく簡単に言えば、まず立ち上げ時期を少数の熱狂的な「強ファン層」が物心共に支え、ある程度名前が通ってきたところで「中ファン層」が流入。この数が一定数に達した所でテレビや雑誌などでブレイクし、やがてブームとなって「弱ファン層」が激増。テレビや雑誌などに出続けてCDを売りまくりますが、逆にアイドルとの濃密な関係を求めていた「強ファン層」は、この時期に別の応援対象を求めて撤退していきます。そしてブームが過ぎ去ると「弱ファン層」もまた全員撤退し、最終的に「中ファン層」だけが残り、この層も時と共に少しづつ人数が減っていき、採算ラインを切った所で引退、というところではないでしょうか。

投稿: T | 2010.11.21 17:08

>握手会に行っているのは、会場の状況を見る限りせいぜい10万人以下っぽい事を考えても、
>ヘビロテの時点でも実際に握手会に行っていた人はCDを買った人の20%以下

内容については諸説あるかと思いますが、数字について少しだけ。
仮に握手会に行く人数が10万人、握手会に行った人はCDを買った人の20%以下としますと、
握手会に行く人の平均総購入枚数は3枚以下でないと数字が合わなくなります。

こちらはどのような試算から導かれているのでしょうか?

投稿: 数値の扱い | 2010.11.22 00:57

それはあくまでシングルの話ですよね。

アルバム売り上げでいきものがかりはAKBを抜いて1位になりました。

しかも握手券もない純粋な売り上げでです。

汚いことしなくても1位はとれる人達もいるから批判が来るわけですよ。

投稿: ぱかぱか | 2010.11.22 20:48

握手ごときで「汚い」とか言われてもご自身で世間知らずだと公言するも同然ですよ。
それこそCDや本の発売でイベント開催、サインや握手なんて10年以上前からやっていることです。それもアイドルのみならず文筆家ですらね。
正直その規模が大きくなっただけなんですよ?これまでの発売イベントは都内の数ヶ所のみで行われ、サインや握手を希望する人のみその会場に足を運んでいた。
マスコミは昔から出版業界がそうした手法をとっていたのを知っているくせに、自分達を棚に上げて叩いていたんです。
厳密には一般的な本の出版は殆どしないゴシップ紙の発行元が叩きだしたんでしょうが、有名な文筆家すらやっていた事を「書店にてそのばで」→「一般販売後に別のイベント会場で後日」に変更しただけで『AKB商法』って主張しているのが間違いなのです。
まあ書店や電気店での直接イベントで見込まれる「ついでに購入」需要が減るのでそうした面から嫌がられるならわからなくは無いですがね。

正直…少年王さんは気付いていらっしゃる筈なのに、それには触れませんが何か意図するものがあるのでしょうかね。('・ω・`)

投稿: | 2010.11.22 23:14

>>名無しさん
少年王さんは、「『AKB商法』という言葉を使いたがるマスコミが激減し、今後『AKB商法』によって“一般層からの風当たりが強くなること”は考え難いという根拠」として記事内で3点を挙げてらっしゃいましたよね。
名無しさんの指摘したことは「マスコミが『AKB商法』と揶揄することの不当性」を証明するものとしては至極真っ当で僕も同意です。
ただ、マスコミがそれを認めて『AKB商法』というフレーズを使わなくなったわけではないので「“一般層からの風当たりが強くなること”は、考え難いという根拠」にはならないと思うんですよね。
少年王さんそういったお考えで特に触れなかったのではないでしょうか。

投稿: DJRS | 2010.11.23 02:29

アイドルはその名の通り「本人」がメインの売りであり、「楽曲」がメインの売りであるアーティストとはジャンルが違います。比較することに意味はありません。
握手会は以前からアイドルの普通の売り方です。規模が大きく目立つから叩かれるのでしょう。
でも従来の、銀座の某書店で握手会をするから東京まで来い。先着ン名限定だ。というのと、こちらから近くまで行きます。希望者には全員握手します。というのとどちらが親切でしょうか。

投稿: ARD50 | 2010.11.23 11:01

>>DJRSさん
失礼しました、クッキーが使えない様で名前が入ってませんでしたね。

内容についてはぱかぱかさんの不透明な「汚い」発言に対する単なる解説であり、記事そのものは特に否定するつもりもありません。
只、解説する間に少年王さんが触れなかった事を「ふと思い出した」ので「今まで何故触れなかったのか?」と率直に疑問を感じ追伸的な書き方でつい記してしまっただけです。
気付かない筈が無いので意図的に触れていないだろう事は明白ですから。('・ω・`)

文章とはいえ、解りにくい表現を使ってしまった事は重ね重ねお詫び申し上げます。
失礼しました。

投稿: 海霊 | 2010.11.23 12:23

>>海霊さん
僕は何も海霊さんが今回の記事を否定していたなどとは全く思ってないのでご安心くださいb('ー^*)
海霊さんが「少年王さんが何故触れなかったのか?」を疑問に思っているのを理解した上で、その理由として僕なりに思うところがあったのでコメントさせていただきました。
僕の方こそ、もっとわかり易く適切な文章の構成・表現をするべきでしたね。脱字もあり、推敲が全然足りていませんでした。
コメントに不満な点があった訳でなく、海霊さんの疑問に対して僕の考えが少しでも参考になればと思ったのですが変な誤解をさせてしまいましたね。こちらこそ申し訳ありませんでした。

投稿: DJRS | 2010.11.23 21:13

いえいえ、逆に気を遣わせてしまいすみません。('・ω・`)

投稿: 海霊 | 2010.11.23 22:02

>仮に握手会に行く人数が10万人、握手会に行った人はCDを買った人の20%以下としますと、握手会に行く人の平均総購入枚数は3枚以下でないと数字が合わなくなります。

少し数字がアバウトすぎですかね(* ̄ー ̄*)
まあ母数の10万人が少し多く設定しすぎという話で(ダブりもある筈なんで)、握手会に行く人の平均総購入枚数は実際にはせいぜい5枚程度なんじゃないかと思っているのですが、甘すぎですかね。

>汚いことしなくても1位はとれる人達もいるから批判が来るわけですよ。

そこが哲学の問題なんですよね。本文の餓死の問題に例えて言えば、「餓死しそうな人がたくさんいても、10日間飲まず食わずでも生きている人が一人いるんだから、残りの全員も我慢しろ」という話ですよね。筆者的には、数少ない例外を全ての人に当てはめようとするのは、相当危険だと思うんですが。

>(握手会は昔から有ることに)正直…少年王さんは気付いていらっしゃる筈なのに、それには触れませんが何か意図するものがあるのでしょうかね。('・ω・`)
>握手会は以前からアイドルの普通の売り方です。規模が大きく目立つから叩かれるのでしょう

おっしゃる通り、規模が違えば全く違う話になってくるからだと思います。少数民族であるエスキモーが伝統的な鯨漁をすることに反対する人はほとんどいませんが、日本が組織的に鯨を大量捕獲することにはほとんどの国が反対しています。書店で作者が一人で握手会をして売れる本はせいぜい500冊としても、AKBが延べ200人で握手会をすれば10万枚のCDが売れるわけで、各種チャートに与える影響は桁違いです。結局はそういう問題だと思うんですよね。

投稿: 少年王3号 | 2010.11.24 00:07

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