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新・私的AKB48論4th(その14)

今回のお題は、「AKBの楽曲における作詞論。秋元康氏は常に本当のことを言っているのか???」

質問者:「秋元さんは、50歳を過ぎてよく10代の女の子のことを書きますね」
秋元康氏:「思春期にもなれば、男の子はテレビや雑誌のカワイイ女の子に一方的な擬似恋愛をします。その対象が時代によって、たまたま変わるだけです。あまり考えたことはないし、何も変わらないんです」

 この問答は「秋元康氏が語るAKB48への思い」の一節で、秋元康氏もよほど気に入ったようで、NHKで放映された「仕事学のすすめ」の中でもこの一節を取り上げていました。皆様はどう思いますか?。質問が順当ならば、答えも的確に見えますか?。筆者は質問者もAKBの楽曲に対する理解度が超低いし、秋元康氏も無知な質問に対して答えを上手いことすり替えたなあ、という印象を持ちました(爆)。まあみんな大人なんで(笑)、腹芸も使えば、はったりをかますしか遣り様が無い局面もあるわけで、これなんかは正にそうした状況ですよね。…皆様はこの問答にどのような問題点があるのか、お解かりになりますか。まずは話を判り易くするために、2010年のAXの楽曲を1位から順番に、これらが<<誰目線>で歌われたものなのかを見て行ってみましょう。

第1位「言い訳Maybe」:2番の歌詞に「僕は遠くで君を見ている~♪」という一節があるので、間違い無く<男性目線>の曲です
第2位:「君のことが好きだから」:1番の歌詞に「僕がその花を守る~♪」という歌詞があるので、これも間違い無く<男性目線>の曲です
第3位:「10年桜」:1番の歌詞に「僕は忘れない~♪」という歌詞があるので、これも間違い無く<男性目線>の曲です。…そろそろ筆者が何を言いたいのか、判ってきましたか?(笑)
第4位:「大声ダイヤモンド」:いきなり歌い出しで「走り出すバス追いかけて、僕は君に伝えたかった~♪」と始まっているので、これも絶対に<男性目線>の曲です
第5位:「REVER」:一応性別がはっきりと判る歌詞はありませんが、この超攻撃的な歌詞が「思春期うんぬん」という内容だと思いますか?。でもまあ一応<性別不明>ということで。
第6位:「涙サプライズ!」:2番の歌詞に「僕たちがそばにいる♪」という歌詞があるので、これも<男性目線>の曲です
第7位:「ハート型ウイルス」:「絶対にありえない!そう思っていたけど、何だかわたし、あなたの事が好きみたい♪」という台詞が入るので、この曲はほぼ<女性目線>の曲と言って良いでしょう
第8位:「初日」:これは間違い無くメンバー自身について歌い上げた曲ですが、性別が明らかになっている歌詞は特に無いので、仮にAKBに男性メンバーがいればそれでも当てはまる内容です。よって<性別不明>で。
第9位:「3secons」:だって<男性アイドル>であるペルソナが歌っている曲でしょ?。どう考えても<男性目線>の曲ですよね。
第10位:[Bird]:これも非常に判りづらいですが、「私の物じゃ無くなる気がした♪」という歌詞があり、歌っている人は車の助手席に座っているっぽいので、<女性目線>の曲である可能性が高そうです。

 これらから判るのは、AKBの楽曲で一般に知られている曲に関しては、<女性目線>の曲なんて20%程度しか無いということ。もっと言うと選抜曲は(ここに上がったものは)全て<男性目線>の曲であり(「ヘビーローテーション」も<男性目線>の曲です)、劇場曲にかろうじて<女性目線>(←これについても到底思春期の女の子について歌い上げた歌詞ばかりとは思えませんが)の曲があっただけということになるのではないでしょうか。つまり前述の質問者は、(恐らく選抜曲位しか聴いたことのない人だと思いますが)<<歌詞など何一つ聞く事も無く>>女の子が歌っているんだから女の子について書かれた歌詞なんだという思い込みの元で、秋元康氏に質問をしている事が良く判ります。秋元康氏としても、「AKBの曲であなたが聞いたことのある曲は、多分全部男性目線の曲ですよ」と言うわけにもいかないんで(笑)、わけの判らない事を言って話をすり替えちゃっているわけですね。まさしく<大人の対応>です。

 ではAKBの選抜曲には、なぜこれほど多くの<男性目線>の曲が多いのかということになるのですが、筆者はAKBがいわゆる「インタラクティブ」を目指したことと無縁では無いと考えています。つまりメンバー自身の楽曲に対する感情移入度を上げるよりも、CDを買ってくれるお客さん(=男性)により強く共感して欲しいという願いが込められているのではないでしょうか。つまりAKBのメンバーは、自分達の自己満足のために歌っているわけではなく、我々ファンのための歌を歌い続けてくれているのだということです。…まあぶっちゃけ、50過ぎの秋元康氏に10代の女の子の心情を綴った曲を書く事は、それなりに大変なんだと思いますよ。AKBの楽曲に関しては、前述のBirdも含めて<成熟した女性>の詞を書く事は比較的容易なのかもしれませんが、確実に<思春期の10代の女の子>のことを歌っている詞なんて、AKBの公演曲で該当するものはせいぜい30%以下ではないでしょうか。でもまあそのあたりは<大人の対応>で切り抜けて貰って、全然構わない所ではあるのですが(爆)

(この文章の内容は、筆者の個人的な見解であり、他の如何なる個人・団体とも一切関係ありません。また文責は全て筆者個人にあります。何卒ご了承ください)

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コメント

メジャーシングル曲がまだ3曲しかないSKE48にしてもその2曲が男子目線ですが、劇場曲には「チャイムはラブソング」「ウィンブルドンに連れて行って」「狼とプライド」など、50台の男性である秋元氏の手によるにもかかわらず思春期女子の心情をビビッドに切り取った歌詞が十分多く用意されていると思います。
メンバーの年齢構成にも関係するのかもしれませんが、AKBに思春期女子の心情を歌った歌詞が少ないのは単なる需要と供給の問題であって、秋元氏の得意不得意というアスペクトはあまりないんじゃないかなあ、と思います。

投稿: wfroasaka | 2010.08.31 09:58

「秋元康氏が語るAKB48への思い」での質問は「時代は変わっても、人々はアイドルを求めるのはなぜなのか」で、それに対して答える中で秋元氏自身が「ぼくは『50歳を過ぎてよく10代の女の子たちのことを書きますね』といわれます」と言っていたのではなかったですか?(僕の勘違いだったらゴメンナサイ)

また、CD購買者を意識した歌詞にしているという分析には僕も同意しますが、AKBのCDシングル曲だけ見てみると

~インディーズ~
◎桜のはなびらたち      
◎スカートひらり       

-デフスター-
△会いたかった
◎制服が邪魔をする      
◎軽蔑していた愛情      
○BINGO         
×僕の太陽  
×夕陽を見ているか?
○ロマンス、イラネ
◎桜のはなびらたち2008

-キングレコード-
×大声ダイヤモンド
×10年桜
×涙サプライズ!
×言い訳MAY BE
△RIVER
△桜の栞
×ポニーテールとシュシュ
×ヘビーローテーション

 ◎…思春期の10代の女の子と思われる目線  ○…女性目線  ×…男性目線  △…どちらともいえず


となり、購買層を意識した<男性目線>路線にシフトチェンジしたのはキングレコードに移籍してからで、それまでは<女性目線>の方が多いですし、「桜のはなびらたち」と「桜の~2008」を一つで数えても、
<男性目線>の曲の数=<女性目線>の曲の数になるのは「言い訳MAY BE」が出た時点ですよね。

だから、秋元氏が「よく10代の女の子たちのことが書きますね」と言われたのも時期によっては的外れではない気がします。(「秋元康氏が語るAKB48への思い」のインタビュー時期も「RIVER」と「桜の栞」の間あたりですよね)

生意気にも長々と反論(というか「秋元康氏が語るAKB48への思い」のインタビュアーの擁護?)
してしまいすいません。

投稿: DJRS | 2010.08.31 20:38

他のエントリー見たけど大声で初の全国握手開催とか書いてあるんだけど^^;

桜の花びらたちのほうが開催場所は多かったし
会いたかったでも東名阪福行ってるよね

クソ新規がうっすい知識で偉そうに考察たれてるの見るとこっちが恥ずかしいね^^;

投稿: のん | 2010.08.31 22:18

のんさん^^;

投稿: | 2010.08.31 22:25

のんさん。全国握手会の意味もわからず批判するのは、恥ずかしいですよ。
全国握手会とはなんぞやを調べてみたらどうですか。
古参のふりしているのであればまだいいですが、本当に古参だったらもっと恥ずかしい。
全国握手開催って日本語も間違っているし。

投稿: UFO味 | 2010.09.01 00:44

歌詞の一人称が僕だから男目線っていう結論は考察が浅いのではないでしょうか。
俺だったら男でしょうけど、あえて「僕」という表現で、男性でも女性でも感情移入できるようにしているのではないでしょうか。
私という表現をあまり使わないのは、僕という表現の方が年齢が若く感じ青春っぽくなるからだとは思うのですが。

投稿: UFO味 | 2010.09.01 00:56

考え過ぎだと思いますけどねぇ。
単純に「ファンが感じていそうなこと」「AKBの現状」「AKBの出来事」をとにかく分かりやすく露悪的に歌詞にしてみたら、結果的に男性目線が多くなっただけではないでしょうか?

A6thなんて…。

投稿: ちょーぴん | 2010.09.01 01:04

UFO味さん。
少年王さんのことを「考察が浅い」呼ばわりしておいて、あなた自身の考察を書かないのはおかしい。
具体的に、どの僕ソングが女子目線たり得るとあなたは考えるのか、その理由は何かを、きちんと書くべきです。

投稿: wfroasaka | 2010.09.01 04:08

>>wfroasakaさん。
UFO味さんではない僕が言うのもナンですが、UFO味さんは秋元氏が「僕」を使う時は、この曲は<男性目線>、この曲は<女性目線>と頭の中で明確に区別はせずに、「僕」といった中性的な印象を与える一人称を使うことで性別に囚われず、あえて定義するなら、<思春期の学生目線のみ>で感情移入し易くしていると言っているのではないですか?
だからおそらく「この曲が女子目線たり得る」などと分類や説明は(しようとしても)できないのではないでしょうか。

>>UFO味さん。
確かに「僕」=男と一人称で判断するのは早計かもしれませんが、一曲一曲見ていくと、
「大声~」は二番の歌詞の「絶対に 君を 絶対に 二度と離しはしない~♪」「絶対に 君を 絶対に しあわせせにしてみせる~♪」や、
少年王さんが挙げた「君のことが好きだから」の「僕がその花を守る~♪」
などは男性的なフレーズではないでしょうか?(まぁ、今の時代は男=守る方 女=守られる方という考えも短絡的なのかもしれませんが)

また、「ポニーテールとシュシュ」は「君は少女のままで~♪」とありますし、「言い訳Maybe」の二番の「気づかれないくらい 髪を切ったんだね♪」あたりも男子目線だと思います。
「僕の太陽」「夕陽を見ているか?」「10年桜」「涙サプライズ!」では歌詞の語尾に「~さ」とついて箇所があり、これらの語尾は男性寄りの印象を受けませんか?

それに「言い訳Maybe」「ポニーテールとシュシュ」の新曲プロモーション時には高橋みなみさんが男の子の気持ちを歌った曲だと紹介してましたし、
最新曲である「ヘビーローテーション」の時も大島優子さんが「曲はガールズロックですけど、歌詞は<君に会えて>とか男の子目線なんです」と言ってました。

だから、リスナーとしては「僕」とあったら男の子目線の曲と素直に受け取っていいし、メンバーもそういう歌詞解釈をした上でパフォーマンスしていると考えていいのではないのでしょうか。(※もちろん、だからといって<女性目線>で歌詞に共感や感情移入している女性リスナーを否定したり、<男性目線>で歌詞解釈することを強要するものではないと思います)

つまり僕の考えとしては、UFO味さんが言ように「あえて『僕』という表現で、男性でも女性でも感情移入できるようにしている」とは思いますが、歌詞の視点としては<男性目線>寄りになることを意識していると思います。

あと、「僕という表現の方が年齢が若く感じ青春っぽくなる」というのは確かにそう感じますよね。
思春期の弱さや繊細さを表現するなら「私」より「僕」のほうがより伝わりやすいし、表現の幅も広がる気がします。

>>少年王3号さん
自分のブログでもないのにしゃしゃり出て、他人のコメントに対し長々とすいません。
昨日から「長々と~」になってばっかですね、僕(笑)
ただ、どうしても口を出したくなって、いてもたってもいられませんでした。
どうかこの愚行、お許しください。

投稿: DJRS | 2010.09.01 08:34

DJRSさん

よくわかりました。浅いのは私のほうでしたね。

投稿: UFO味 | 2010.09.01 22:40

いつも楽しく拝見させて頂いております。
私はあの歌詞。女目線かと思っています。女子が男にどう思って欲しいか。男子は女子のどんな所に注目してほしいか。 「男には私たちをこう想って欲しい」とゆう甘酸っぱい希求かと。

投稿: giacomini | 2010.09.02 00:32

>giacomini さん

ああなるほどそういう意味で「女目線」アリですね。
ポニシュで「きみは少女のままで」って
全員ポニーテールで歌ってますもんね。
「いつまでもポニーテールが似合う少女のように(私を)見てほしい」
切ないですね。
しかし秋元康、ポニーテール=少女なんですね。
ガールズトークでも
「ポニーテールが似合うまで女の子でいたいから」
なんてノースリーブスに歌わせてましたもんね。
そういや高井麻巳子もポニテしてたよな。。なんて

少年王3号様、横レス失礼いたしました。

投稿: LaLa | 2010.09.02 10:09

ライダーの場合はどうなるのでしょうか?

投稿: ごりら | 2010.09.03 06:45

しばらく留守にしている間に大変なことになってしまっていました(*^-^)
まず筆者の中途半端な文章に真摯な対応をしていただいた皆様に感謝いたします。

>メンバーの年齢構成にも関係するのかもしれませんが、AKBに思春期女子の心情を歌った歌詞が少ないのは単なる需要と供給の問題であって、秋元氏の得意不得意というアスペクトはあまりないんじゃないかなあ、と思います。

確かにSKEに関してノーチェックだったのですが、SKEに関しては「手をつなぎながら」など思春期の女の子について書かれた名曲も多いですよね。・・・ただAKBに関しては、そうした歌がAXの上位にはあまり入ってこないんだよねえ。

>だから、秋元氏が「よく10代の女の子たちのことが書きますね」と言われたのも時期によっては的外れではない気がします。(「秋元康氏が語るAKB48への思い」のインタビュー時期も「RIVER」と「桜の栞」の間あたりですよね)

まず筆者以上に細やかな分析を、本当にありがとうございましたm(_ _)m
大変参考になりました。
ところで本論に関しては、おっしゃる通りである可能性は十分にあります。ただ逆に「会いたかった」しか知らない方である可能性も十分にあります。いずれにしても、あまり勉強なさっている方のうような気はしないのですが(笑)

その他の皆様のレスに関しては、読んでいてむしろ筆者が勉強させていただいている気がします。本当にいつもありがとうございます。それにしてもAKBの楽曲の性別に関してなんて、ここ以外で話題にしている所なんて絶対に無さそうですよね(笑)


>ライダーの場合はどうなるのでしょうか?

ライダー場合は、・・・性別の問題ではなくて特定個人の話なので(詳しくは48現象をお読みください)、今回の議論にはあまり関係ないかもしれませんね(o^-^o)

投稿: 少年王3号 | 2010.09.03 20:33

もう1年近くも前のエントリーにコメントするのも恐縮なのですが、ごく最近(2011年3月)からAKBに関する記事を書くようになった者です。
新規も新規、ど新規なので、少年王3号さんもメモリスト氏も知らぬまま書き始めてしまいました。

些細ながら自分が何となく感じていたこと、思いついたことも少年王3号さんにより、より的確かつ明晰に分析されていたことを知り、忸怩たるとともにある種「大きな勘違いはしていなかった」と嬉しくも思います。
もちろんそれよりも遙かに多くのことが学んでおります。

詞の当事者の性別についても言及しておりますので、「ここ以外で話題にしといる所」として遅まきながらカウントしていただければ幸いですw。

全くの私見で根拠はないのですが、秋元氏は少なくとも高校生くらいまでは、恋愛に関しては「リア充」ではなかったのではないか、と思っております。
「アキモトくんって、頭いいけど、ちょっとキモいよね」と言われるような。

だから詞に出てくる、「僕」(あんましモテなさそうな、でも好きな女の子に一途な)って実体験に基づいてるのかな、などと考えております。

投稿: deresuke | 2011.04.18 15:16

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