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「教えて☆AKB48!」(その二十二-2)

Q22-2:「AKB48が他のアイドルと決定的に異なっている所はどこ?」

A22-2:「(二点目)オープンプロダクションシステムとでも呼ぶべき、芸能事務所の二重在籍方式です。」

 芸能事務所の二重在籍は過去にも例がありました。例えばおニャン子クラブは、各芸能事務所からメンバーを預かる形で成立していました。これは現在でも、「アイドリング!!!」が全く同じ手法をとっています。AKBの場合も、これと非常に似通って見えるかもしれませんが、<<順番>>だけは大きく異なっています。そしてそれが最も重要な、言わばAKBの“肝”とでも呼ぶべき要の部分となっています。AKBの場合、最初に入団するメンバーは必ず他の芸能事務所に所属していないことが条件となります。例外は今の所、一件もありません。そして定員300名のAKBシアターには、常に50席の関係者席が用意してあり(つまりお客さんは250名しか入れません)、ここに各芸能事務所のスカウトを連日招待して、メンバーのパフォーマンスを見てもらいながら、メンバー各々と芸能事務所の直接交渉によって移籍先(つまりAKBとの二重在籍先)を決めていくことになります。そしてこれこそがAKBの、オープンプロダクション方式とでも呼ぶべき最大の特徴となっています。

 理由としてはまず第一に公平性の問題。最初から所属する芸能事務所の力関係に差があっては、メンバーに(精神的にも肉体的にも)ぎりぎりのパフォーマンスを要求するAKBの場合、モチーベーションが切れてしまう可能性が非常に高いと思われます。少なくともスタートラインは一緒なんだという気持ちの支えが無ければ踏ん張りが利かないでしょうし、他のメンバーが大手の事務所に移籍したとしても「自分もいずれ」という希望を持つことができないでしょう。逆にもし大手プロダクションからメンバーを預かる方式の場合、そのメンバーが使い物にならなかった場合の対処なども、非常に難しかったと思われます。

 第二に公演のパフォーマンスの問題。お客さんが居てくれるからこそがんばれる、ということは当然あるでしょうが、さらに自分の未来を決定付ける芸能プロダクションのスカウトまで見ていると言うことになれば、なおさら手を抜けない所です。彼女達のほとんどは、「小さな事務所でもいいや」という妥協はまずしません。ほとんどのメンバー(研究生も含めて)の所には何らかの移籍の話は来ている筈ですが、古参のメンバーの中にも、より大手の事務所に所属するため移籍しないで機会をうかがっている者が数多く居ます。そのためにこそ、AKBは一年間の収益を最大で約7500万円(一席3000円×1日50席×1年間500公演)を捨ててまで、関係者席を確保しているのですから。例えばチームBのエース・柏木由紀は2年以上移籍先を決めずに保留し続け、最近になってようやく業界最大手のワタナベプロダクション(正確にはその系列)に移籍しました。

 第三にAKBと芸能事務所の力関係の問題があります。最初からメンバーを“借りてくる”形式の場合、どうしても芸能事務所にイニシアティブを獲られてしまう可能性が高くなり、AKBとしての独自の行動が制限されてしまいます。しかし現在の方式の場合には、あくまでもイニシアティブはAKB側が持つことができ、独立性を維持することができます。そうであればこそ「AKBアイドリング」のような、業界関係者ですら“奇跡のコラボレーション”と断言する、離れ業が可能になるのだと言えるでしょう。

 以上の点から逆説的な言い方になりますが、メンバーが中小の芸能事務所に移籍したときは、卒業の時期が迫っているという推測が成り立ちます。大手の事務所に移籍するという夢に対して妥協するということは、それだけの大きな意味合いを持っているのだと言えるでしょう。AKB自体が大きく飛躍しようとしている今、妥協して中小の芸能事務所に移籍することが得策ではないことは、彼女達自身が最も良く判っているはずです。若手のエース格、北原里英、高城亜紀、指原莉乃あたりは、完全に様子見を決め込んでいます。…まあいずれは大手に移籍していくのでしょうが。以下次号

(この文章の内容は、筆者の個人的な見解であり、他の如何なる個人・団体とも一切関係ありません。また文責は全て筆者個人にあります。何卒ご了承ください)

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コメント

AKBシアターの定員は座席170立ち見80の250ではないでしょうか?招待客がある場合は、座席の一部を招待席として使用しているだけではないでしょうか?
「48現象」P.198の劇場平面図は間違ってますか?収益を捨てているわけでは無いと思いますが。

投稿: これでいいのだ | 2010.05.31 21:06

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