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「教えて☆AKB48!」(その三)

Q03:「AKB48の新曲『10年桜』を試しに聞いてみたんだけど、なんか凄くごちゃごちゃした曲で第一印象が凄く悪いです。こんなんでAKB48は本当に大丈夫なの?」

A03:「いわゆるJ―POPと、AKBが舞台で歌っているセットリストの楽曲は全く異なった意味合いを持っています。『10年桜』の第一印象が悪いのは、この曲がセットリストの楽曲だからです」

 まずJ―POPの楽曲がどのようなコンセプトで作られているのかを考えてみたいと思います(ここからはかなり極端な話をします)。通常のJ-POPは、第一印象と判りやすさが最も重要です。テレビやラジオで広く浅いプロモーションを行い、そこで一般の人達に「ちょっとした短いフレーズを」「ほんの1~2回聞いてもらって」、それをCDの売り上げにつなげようとしているのですから、当然のことですね。そしてCDを買ってもらった後は、極端な話、CDは一回も曲を聴くことなく死蔵されても一向に構わないわけです。

 一方AKBのセットリストの楽曲には、それとは全く異なったことが求められます。セットリストの楽曲とはAKBのメンバーが毎日シアターで歌っているものです。1種類の公演は平均して50~100回(多ければ200回以上)程度行われますので、毎日来ている観客は同じ楽曲を50~100回聴くことになります。つまりセットリストの楽曲にとって重要なのは、第一印象でも判りやすさでもなく、100回聴いても飽きない楽曲であること、もっと極端な言い方をすれば、100回聴いた楽曲なのに101回を聴くために3000円を支払える楽曲、という問題に帰着します。当然通常のJ-POPよりは遥かに多くの情報量を持たざるを得ないわけであり、1回聴いた位ではその楽曲が良いのか悪いのか(あるいは好きなのか嫌いなのか)すら判断できないのは、むしろ当然のことと言えます。

 これは長年AKBの楽曲を聴き続けている我々ですら同じことで、聴いた回数が1回目と10回目では、楽曲に対する印象が正反対になってしまうことも、決して珍しくはありません。前回発売した「大声ダイヤモンド」は、J-POPとセットリストの楽曲の非常にバランスの良い折衷点であり名曲だと思っているのですが、「10年桜」に関しては明らかにJ-POPというよりはセットリスト寄りの曲です。深夜が中心とはいえ積極的にスポットCMを打ち続けることで、一般の人にも複数回聞いてもらうことを前提としているからこその大博打だとは思うですが、後はこの曲をどれだけ流し続けられるかという問題にもなってきます。この“開き直った”AKBの戦略が果して効を奏するのかは、まだ結論が出ていないのが現状です。

 話はころっと代わりますが、これは筆者の個人的な見解なのですが、AKB出身の歌手ユニット「ノースリーブス」と「渡り廊下走り隊」の楽曲は明らかに通常のJ―POPの範疇なので、物足りなくて堪りません。こちらもセットリスト寄りのもっと情報量の多い楽曲にしていくわけにはいかないのでしょうか。まー無理なのかなー。

(この文章の内容は、筆者の個人的な見解であり、他の如何なる個人・団体とも一切関係ありません。文責は全て筆者個人にあります。何卒ご了承ください)

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