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My最新映画感想文:「亡国のイージス」(2005年・日本)

 11月に地上波にて視聴。ネタばれ注意。

 海上自衛隊のイージス艦「いそかぜ」を、北朝鮮(本作中では某国)の工作員にだまくらかされた副艦長が反乱の末奪取、搭載されたミサイルに、これまた工作員が米軍から盗み出した超強力毒ガス「グソー」(嫌なネーミングだ・・・)を詰め込んで東京に打ち込むぞ、と日本政府を脅迫する話。展開は、イージス艦勤務の軍曹(寺尾聡)が「ダイハード」する話、と言ってしまえば一言で終わります(笑)。正直、あんまり面白いという印象は無いんですが(色気無いし)、けっこう早く時間が過ぎ去ったような気がするので、集中はしていたんだと思います。

 自衛隊完全協力(最近多いね。省庁問題のコマーシャルかな?)なので、とにかく自衛隊はかっちょよく描写されており(F2の発進シーンとか)、リアリティに関しても恐らく自衛隊の言うことを丸呑みしたせい(だと思う)で、デティールもやたら凝ってます。少なくとも現場レベルでは、自衛官には全く落ち度がないぞ、というところが嫌と言うほど見られます。まあ大臣とか偉い人に関しては自衛隊的にどうでもいいのか、恐ろしくいい加減なんだけどさ(笑)。

 さて本作に関して大問題なのは、むしろ画面に映っていない所です。すなわち米軍は北朝鮮の工作員に、東京都民を皆殺しに出来るくらいの超強力毒ガス「グソー」を盗まれたにも関わらず、これを秘密にしていました。でもこれって、北朝鮮が核爆弾の実験やるより100倍位やばそうなんですけど(泣)。どうして日本人作家が描く米軍ってこんなにリアリティが無いのでしょうか?。劇場版ゴジラの時も、米軍は日本の了解を一切得ることなく、ゴジラに向かって核ミサイルぶっ放したりしてるんだけど、本当にそんなことあり得るんでしょうか??。・・・少なくとも脚本描いてる人とか監督(つーか、原作者?)はあると思ってるんだろうなあ。

 北朝鮮の工作員はグソーを脅しのタネにして、日本政府に対して、米軍がグソーを開発していたことと政府直轄の秘密工作組織(これまた相当怪しげな組織)の存在とそれが犯した犯罪を公表するように迫ります。・・・しかしこれにしても、ただ単にマスコミやネットやライバル政党(日本なら共産党辺りか?)に情報をばら撒くだけでも、政府の一個や二個くらい簡単に倒れてしまう位の猛烈な内容なので、わざわざ日本政府を脅迫する必然性もほとんど無いような気がします。恐らく映画制作者(あるいは原作者)は、政府の鶴の一声でどんなやばい情報でも完璧に遮断できるという、いわば映画「野生の証明」(78年)辺りの時代感覚でこの映画を作ったんでしょうね。

 自衛隊の描写がなまじリアリティがあるだけに、トップ(総理大臣とか幕僚長)の会議のシーンになると、とたんに荒唐無稽な話になってしまう本作。別に荒唐無稽なことが悪いなんてちっとも思ってないのですが、この映画を「リアリティがあるから素晴らしい」という売り方だけは、絶対して欲しくないものです。北朝鮮時の工作員にしても、手に入れたグソーと日本の秘密諜報組織のことをネタにすれば、六カ国会議でどんな譲歩でも引き出せたと思うんだけどね~。さて今日の教訓は、「せっかくの情報化社会も、判ってない人にとっては単なる宝の持ち腐れ」。僕も気をつけよっと。

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コメント

CGはかっこいいんだけど系と同じってことかな。

実際の政治は現場にいないのでよくわからないけど、コンピューターはおたくだしいらない(携帯は使う)という若者層が決して減っていないという国内状況が海外でも同程度だとすると、情報化の恩恵を受けるのはなかなか大変なのかもと思う今日このごろです。

だからといって情報を追いかけすぎても、情報を消化する時間をよく取らないと脳に大変悪いので、そこも気をつけないといけないんだけどね(自戒自戒)。

投稿: harada | 2006.11.22 01:10

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