« My最新ドラマ感想文:「トリック三部作」(2000~2003年・日本・三作で全31話) | トップページ | My最新ドラマ感想文:「LOST」(現在放映中・米国) »

My最新ドラマ感想文:「踊るレジェンド四部作」(2005~2006年・日本)

 10月にフジテレビにて視聴。完全ネタばれ。内容を知りたくない方はお読みにならない方が良いかと。

 「交渉人真下正義」「逃亡者木島丈一郎」は脚本が十川誠志。アニメでの代表作はハンターハンターとかテニスの王子様辺りかな。「交渉人」は劇場版として作られたものですが、サスペンスの盛り上げ方は申し分ないんだけど、落ちが幽霊ネタなのは勘弁して欲しかった(ブリーチが幽霊ネタだからか??)。あとトリックにも一部辻褄が合わないところが。なんで電波はクモの携帯電話を中継しないといけなかったんだろう?。最終的にワゴン車からの直接操作に切り替えられれば、確実に爆発させられたのに・・・。こういう所は演出や役者の演技力ではカバーしきれない、脚本だけの領域。もう少し練りこんでも良かったのではという気がします。

 予断ですが、「交渉人」に出てくるパソコンの自動キーワード検索機能プログラム、超欲しい~!。このプログラムは例えば映画のタイトルを入力すると、あらすじやスタッフや各種データが全部出てきて、それぞれの単語からそこから先の詳しいデータも検索可能で、複数の映画について調べるとそれぞれの共通項目まで括り出してくれるという優れもの(完全完成版ウィキペディアとでも言うべきか?)。全ての映画に対してデータがあるのだとすると、入力した人達の苦労が偲ばれますが・・・。誰か(どこか?)作ってくれないかなあ。でも多分、実際に作ろうとすると現実の映画の生産速度には絶対追いつけないんだろうなあ(笑)

 「容疑者室井慎次」「弁護士灰島秀樹」は脚本が君塚良一(監督も兼任しています)。どちらも非常に完成度が高いのですが、筆者的には四作品の中では「弁護士」が一番面白かったです。はっきり言って悪人でしかない(まあ欠陥人間だからなんですが)灰島が、自分を裏切った元部下の弁護士相手に啖呵を切りまくるシーンは、超かっこいいっす。これぞピカレスク・ロマンって奴ですかね!!(←絶対違うって)

 で、本題の「容疑者」なんですが、今回は作品内容ではなく、室井慎次という人物個人に焦点を絞ってみたいと思います。作中の台詞に、警察内で邪魔になってきた室井を評して、「室井という人物が、本当に警察にとって必要かどうか慎重に見定める必要がある」というものがあります。番組製作側にとってのこの言葉の意味は、”室井は警察官として正義感がありすぎて融通が利かなすぎる。もっと柔軟な必要があるのではないか?”という意味だと思うのですが、筆者には全く違う意味に感じられました。すなわち"室井は警察官として無能すぎる。根拠の無い部下からの厚すぎる信頼しかないこのハリボテ人間を、警察に置いておいて本当に良いのだろうか”という、魂の叫びに聞こえたのでした・・・。

 正直言って筆者は、今まで様々な刑事物・探偵物を見てきたわけですが、この室井警視正ほど無能な警官を見たことがありません。いつも苦みばしった顔で何かを物凄く深く考えているように見えるのですが、実際の行動を見ている限り、何も考えていないとしか思えません。ニューギニアではオランウータンのことを「森の賢者」と呼んでいます。オランウータンの顔を見ていると、表情が豊かで、何かを物凄く深く考察しているように見えます。しかし冷静に脳容積の問題や彼らの実際の行動を見ていると、実際にはな~んにも考えていないことは明白です。室井警視正の場合も、ちょうどこんな感じでしょうか。

 室井警視正は警察内の権力関係を何も考えないで捜査をする。そして捜査中止命令が出ても捜査を止めない。まあこれは「ダーティハリー」タイプにはよくある事なんで、良いとしましょう(本当か?警視正なんだぜ?)。室井は警察官を休職させられて、自力で捜査を続けることになるのですが、なんせキャリアで現場の経験なんて何にも無いもんだから(笑)一向に捜査が進まない。ある女性が怪しいと直感的に思い捜査するのですが、凄腕弁護士に妨害されると襟首掴んで脅迫して、写真を取られて窮地に陥る。部下(哀川翔。余談ですがちょうど同じ時期に見ていた「クロサギ」にも哀川翔が似たような服をを着て同じ刑事役をやってたのにはびっくり。刑事というと哀川翔しかいないのか?)が20名も自主的に捜査して自分の所に情報を持ってきてくれれば、10秒聞いただけで「よし判った。その女性を任意で連行しろ」と早とちりする(せっかく好意で情報集めてくれたんだから、きちんと話くらい聞いてやれよ!)。で女性が凄腕弁護士と一緒にやってくれば、結局手も足も出ない。、あげく明らかに犯人っぽいその女性に対して、凄腕弁護士に問い詰められるや「あなたの気持ちも考えずにすいませんでした!」と言って土下座して謝ろうとする(この変節漢が!)。

 ここでぎりぎり室井を恩人と仰ぐ公安が、女性が犯人だと言う証拠を持って駆けつけてくれて、女性を逮捕することができるのですが、一体このドラマの中で室井は何をできたのでしょうか?。そう言えば「踊る大捜査線・ザ・ムービー」でも、室井は「青島、俺はお前を信じる。お前の好きにやれ」とか言って、具体的な指示はな~んにも出してないよなあ。燃える様な正義感と、(筆者にには何故だかさっぱり判らないのですが)部下達の厚すぎる人望しか持ち合わせていない、究極無能警官、警察界のオランウータン室井警視正は、果たして警察にとって必要な人材なのでしょうか?。作品の最後で室井は警察に復帰したものの、広島の所轄に飛ばされます。これで青島刑事との約束’(偉くなって、警察上層部を浄化する)がまた一歩遠のいたわけですが、筆者的には室井が順調に昇進していくことこそ日本の行く末にとってとても危険なことではないかと思えてなりません。きっと広島の警察の人達も、室井には苦労するんだろうなあ・・・。今回の教訓は、「人は何かを考えているように見えても、必ずしも何かを考えているとは限らない」ってとこかな。それでは、オランウータン、ウー!

|

« My最新ドラマ感想文:「トリック三部作」(2000~2003年・日本・三作で全31話) | トップページ | My最新ドラマ感想文:「LOST」(現在放映中・米国) »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« My最新ドラマ感想文:「トリック三部作」(2000~2003年・日本・三作で全31話) | トップページ | My最新ドラマ感想文:「LOST」(現在放映中・米国) »