« 噂話 | トップページ | ゼロの使い魔(アニメ版)の物語構造について。改定版 »

ゼロの使い魔(アニメ版)の物語構造について

ゼロの使い魔(アニメ版)の物語構造について

Photo_1

最近(5年くらい)、ラノベをあまり読んでいないのでロードス島戦記の再生産の限界を突破した後のファンタジーラノベがどうなっているのかを全然知らない hiraku です。

ゼロの使い魔は他のファンタジーラノベとちょっと違うと違和感を感じていたのでファンタジーラノベの系譜を書いて見ました。書いて納得しました。ロードス島戦記以降のラノベと全然つながっていないのが違和感を感じた理由でした。

ハリーポッターを異世界往還型のファンタジーに書き換えた作品として思考停止せずに元ネタを色々と考えました。ハリーポッターは現代、魔法、寄宿舎生活です。魔法は指輪物語を始祖とするハイファンタジー、寄宿舎生活は小公女を代表とする寄宿舎生活の主人公の成長物語をベースとしているのでしょう。

ゼロの使い魔では中世ヨーロッパ的な封建社会での平民、貴族、王族の関係が書かれています。階級社会をラノベで書くということが新規性がある(とんがっている)と某氏が言っていました。hiraku は新規性があるとは思えなかったです。階級社会を書くことが目的なのではなく寄宿舎生活を書くための手段に過ぎないと思いました。

指輪物語、D&D、ドラゴンランスの系譜につらなるファンタジー小説で主人公一行は旅をします。立ち寄った村や町で社会に対してコミットするだけで主人公一行は社会の一員ではありません。よって平民、貴族、王族という階級社会とはまったく無関係な存在です。だから階級社会を書く必要がありません。

ゼロの使い魔では「魔法の有る学校生活」は公理です。どういう社会の仕組みで寄宿舎が成立しているかを考察することに意味がありません。

あえて考察すると、中世ヨーロッパ的な世界で貴族の子女専用の全寮制の学校は成立しません。家庭教師を雇い入れて家で勉強するのが普通です。学校に外国の貴族の子女も居ることから人質システム(参勤交代)ではないらしいです。追放された次男、三男が修道院(学校)生活を行う場合のみ学校生活が存在します。考察した結果、公理であるということに気がつきました。

階級社会の描写も薄っぺらです。ラノベだから薄っぺらで良いという考えもあります。しかし薄っぺらでは新規性がある(とんがっている)とは言えないでしょう。
階級社会の描写は「法律で決まっているから平民は貴族に逆らっちゃダメ」という台詞だけです。この台詞は何回も使われているので階級社会の描写をしているんだな~と思うことは出来ます。ちゃんと階級社会の描写をするのであれば下記の要素についても書くべきではないでしょうか。


  • 平民に対する貴族の義務。(学校の庇護下にあるシエスタが貴族につれさられてしまう)
  • 没落貴族について。(単純な敵としてかかれているだけです)
  • 一代貴族(ナイト)について。
  • 貴族間の格差について。(ルイズの個人的な葛藤、それも経済的な部分だけしか触れられていません)
  • 大商人について。
  • 王族と貴族の関係。(ルイズの個人的な関係以外にまったく触れられていません)
  • 王権について。
キリスト教、教会、神権についてまったく触れられていないのはイスラム圏への輸出のためにわざと削ってあると解釈することは出来ます。

ゼロの使い魔の原作(小説版)は未読です。読んだらまた書きます。

参考文献:
ダンジョン&ドリームス
ライトノベル☆めった斬り!

|

« 噂話 | トップページ | ゼロの使い魔(アニメ版)の物語構造について。改定版 »

アニメ・コミック」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 噂話 | トップページ | ゼロの使い魔(アニメ版)の物語構造について。改定版 »