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My特撮感想文:「ロストメモリーズ」(2001年)(韓日合作)

9月1日、CSにて放送。ネタばれあり。

 韓日合作、とはいっても基本的に韓国映画だと思えば間違いありません。日本映画が評判が悪いのに引き換え、アジア映画は勢いがある、という風聞によって視聴決定。まあ筆者的には、SF限定なんだけどね~(笑)。けっこううがった目で見始めたのですが、案に反して、糞の「ローレライ」(日本製)を見た直後だったこともあるのか、見事な脚本に心が洗われる思いがしました。・・・韓国アニメの糞脚本には、いつも(別の意味で)楽しませて貰っているだけにかなり意外な気がしたのですが、要は韓国では良い人材が、映画業界に行っているということなのかな、と思いました。

 内容は、歴史の転換点で別の道に進んだため、日本が第二次大戦に勝ち、韓国を併合したまま大国になった現在のソウルが舞台(いまさら、フィリップKディックの「高い塔の男」が元ネタ、なんて言う方が気恥ずかしいっすね)。ソウルの町には日本語の看板のみが立ち並び、豊臣秀吉の巨大な像が立ち、韓国人は二級国民として扱われるというオープニングは衝撃的(とても日本人には、恐ろしすぎてこんな映像、絶対作れないね!!)。登場人物の9割以上は韓国人なのに、われわれ日本人にとってはこの映画はほとんど(9割以上!)字幕なしで見られるというのも、凄過ぎ。つまり韓国は日本に併合された結果日本語しか話すことを許されなくなり、韓国人同士が話をする時すら日本語で(しかも吹き替え無し!)たどたどしく話すのですが、それが異様にリアリティーを盛り上げます。韓国人にとっては、韓国映画なのに字幕なしでは全く内容が判らないこの映画に対してどのような感想を持ったのかということを考えると、ちょっと怖い気がします。

 展開は、まあ予想がつくと思うのですが、時間移動できる古代遺跡を巡って、愛韓国心に目覚めた主人公の刑事が過去に舞い戻って歴史をあるべき姿に戻そうとするという、これしかないという展開になるわけですが、このタイムパラドックスの扱いも見事。と学会会長の山本宏いわく、「その作家の実力を見るためには、タイムパラドックス物を書かせれば良い」とのことですが、日本の「ゴジラVSキングギドラ」の伝説的な辻褄の合わなさと比べるまでもなく、及第点でしょう。ただ、本来あるべき歴史として(つまり現在の韓国の延長として)、「2008年に南北朝鮮が一つの国となり、大国となってアジアの手本となる」という歴史認識に関してだけは、「・・・」なところですが。

 触発されて色々な事を考えさせられた作品ですが、作中で韓国人による韓国独立テロが頻発するのですが、実際に韓国を併合していれば当然こうなっていたわけで、その意味でも韓国に独立してもらって本当に良かったと思いますね。併合っていうのも難しいよね~。もし日本がアメリカに併合されていたら、アメリカの人口比率は30%以上日本人になるわけで、実質アメリカの最大民族になるわけだから、日本人が大統領になる可能性は相当高いのでは、という気もします。そう考えたら、日本がアメリカの一部になっておくというのも一つの手だったかな、とも思えるし。あと、途中で何度も、見慣れない俳優が出てくるだけの日本映画を見ているかのように錯覚してしまうのですが、そうした目で見るとやっぱりこの血生臭さは異常。人間を(映画的に必要性がある以上に)殺しまくって血吹雪が噴きまくるのを見ると、やはり日本人とは別のメンタリティーを持った人々がこの作品を作っているんだな、と思い知らされます。

 でも韓国人って、こんな映画が作れるなんて、僕が思っている以上にさばけている所があるのかもしんないね~

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コメント

結構面白そうな映画ですね。いろいろ考えられそうで。アジアの言語の勉強とかもしたいんだけどなー、なかなか、、、

投稿: harada | 2006.09.21 11:11

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