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My最新アニメ感想文:「ラーゼフォン多元変奏曲」(第一部)

 私にとって、テレビ版の本作はさっぱり好きではないけれど、思い入れだけはたっぷりと溢れ返っている作品。数年経った今でも、どうしてこんなことになってしまったんだろうと、年に何回かは思い返したりしています。それと言うのも・・・

 話はいつものようにころっと変わりますが(しかも今回は、当分戻ってきません)、1978年に、今のサンライズが初めて自社製作作品を作った時に、第1作目として「無敵超人ザンボット3」というロボットアニメが製作されました。おそらく当時のサンライズは、過去のしがらみなどが無かったからこそ可能だったのだろうと思うのですが、ネームバリューではなく実力重視で製作スタッフの人選を行いました。まず監督として、当時実力派演出家といて知られていた富野良幸が招聘され、脚本としては鈴木良武(現・五武冬史)、星山博之、吉川惣司、松崎健一といった、今となっては絶対に集められない、夢のようなスタッフを結集させました。私は現在のアニメの歴史を二つに分けるとすれば、エヴァ以前とエヴァ以降に分けるべきだと考えているのですが、少なくともエヴァ以前において、これだけのメンバーを結集できたのは、この時期のサンライズの作品群のみだと言っても過言ではないでしょう。彼らの手によってこの時期に作られたのが、世に言う“ザンボット3部作”、すなわち「無敵超人ザンボット3」「無敵鋼人ダイターン3」、そして「機動戦士ガンダム」の3作品でした。ちなみに彼らはこの後、「伝説巨人イデオン」を製作し、「戦闘メカザブングル」を最後に富野良幸と袂を分かち、それぞれの道を歩んでいくことになります(正確に言うと、「無敵ロボトライダーG7」なんかもみんなで作っているのですが、まあお茶を濁す程度のできだということで・・・)。

 彼らは後に、“リアルロボット路線”と言われるムーブメントを、ほぼ彼らだけで牽引していくことになります。一応彼らがどんな作品を作ったか(作ってきたか)、ごく一部だけでも紹介しておきたいと思います。
 「鈴木良武(五武冬史)」:(旧)鉄腕アトム、装甲騎兵ボトムズ(前半)、機動戦士ガンダム0083、疾風アイアンリーガー、機動武闘伝Gガンダム、勇者王ガオガイガー
 「星山博之」:機動戦士ガンダム(構成)、太陽の牙ダグラム、新世紀GPサイバーフォーミュラ、爆走兄弟レッツアンドゴー、ターンAガンダム
 「吉川惣司」:(旧)ルパン三世、劇場版ルパン三世(監督兼)、ガンバの冒険、未来少年コナン、装甲騎兵ボトムズ(後半&OVA版)
 「松崎健一」(スタジオぬえ所属):宇宙戦艦ヤマト、さらば宇宙戦艦ヤマト、超時空要塞マクロス、超時空世紀オーガス

 これらの作品群をどう評価するは人それぞれだと思うのですが、彼ら以外にも荒木芳久(銀河旋風ブライガーシリーズ)、富田佑弘(美少女戦士セーラームーンシリーズ、マクロス7)などのスタッフを結集して作られた“ザンボット三部作”が、後の日本アニメの方向性を決定付ける役割を果たしたのは事実ではないでしょうか。

 さて長々と脱線していた話が、ようやくラーゼフォンに戻ります。結論から言えば、私はこのラーゼフォンこそが、エヴァ以降の数多くのアニメ作品群の中で、最高の脚本スタッフを結集した作品であると考えています。しかも“ザンボット三部作”が、比較的脚本家達が名前が売れる前に結集させているのに対して、ラーゼフォンの場合は、そのほとんどの脚本家が代表作をものした後に集められているということです。誰一人取っても、他の脚本家の風下に立つとは到底思えないような、鬼のような面子が揃っています(笑)。主に8名いる脚本スタッフのうち、あまり重要でない4人から紹介してみようと思います。

 最初の4人は、実はどうして集められたのか良く判らない人もいたりするし(笑)、大物もいたりするんですが・・・これって脚本家のリストですよね?。しかもZガンダムの構成をした大野木寛と、Zガンダムの悪口を言いまくった會川昇(まあ會川昇は一話しか書いてなしゲスト的扱いですが)が一緒に書いているという・・・。刻が全てを解決してくれたんでしょうか?。磯光雄に至っては演出家だし(笑)。ラーゼフォンの前半には桐生祐狩が書いていますが、確かにホラーっぽい出だしでした。あのまま行っても、それはそれで一つの作品だったような気がします。
高山文彦:超時空要塞マクロス(演出)、機動戦士ガンダム・ポケットの中の戦争(監督)、オーガス02(監督)、WXⅢ機動警察パトレイバー(監督)
大野木 寛:超時空要塞マクロス、重戦機エルガイム、機動戦士Zガンダム(前半)、オネアミスの翼、ヒートガイJ、機動戦士ガンダムSEED
磯 光雄:MAROKO 麿子(原画)、.おもひでぽろぽろ (原画)、紅の豚(原画)、海がきこえる(原画 )、GHOST IN THE SHELL ~攻殻機動隊~(銃器デザイン、原画)
桐生祐狩:『夏の滴』で第8回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞
 最初の4人(それなりに個性的な面子ではあるんですが)は置いておくとしても、問題は次の4人です。とにかくどう考えても後にも先にも接点の無い、下の4人が顔を揃えた事が、一つの奇跡なのではないでしょうか。誰一人見ても、とてもじゃないけど他人の風下に立つような連中じゃないでしょ?。せいぜい拝み倒されてゲスト扱いくらい(笑)。この4人が企画会議で意見をぶつけ合っている所を想像すると、ぞっとするんですが・・・。とても意見がまとまるとは思えないし。やっぱ出淵監督が、内容まで指示してたんだろうか?。でも本当にどうやって集めたんだろう・・・。出淵監督と他で一緒に仕事してたかな???
榎戸洋司:美少女戦士セーラームーンSS、新世紀エヴァンゲリオン、少女革命ウテナ(テレビ版・劇場版)、フリクリ、忘却の旋律、トップをねらえ2
大河内一楼:少女革命ウテナ(ゲーム版・小説版)、ターンAガンダム、機動天使エンジェリックレイヤー、オーバーマンキングゲイナー、宇宙のステルヴィア、プラネテス
小中千秋:lain、魔法使いtai、ウルトラマンティガ、THEビッグO、デジモンテイマーズ、ヘルシング、テクノライズ
會川 昇:吸血鬼美夕、機動戦艦ナデシコ、南海奇皇ネオランガ、十二国記、鋼の錬金術師、仮面ライダーブレイド(後半)
 これだけのメンバーが集まれば、本当ならばどんなムーブメントが起こせてもおかしくなかった筈です。正直、、機動戦士ガンダムや新世紀エヴァンゲリオンを凌ぐ作品が完成しても、おかしくは無かったと思います。・・・しかし、何も起こらなかった・・・。最近の彼らの活躍を見ながら、なんでラーゼフォンは「こんな」できになってしまったんだろう、と(ごくまれにですが)思い返したりしています。まあ結論はでてるんですけどね。それは・・・。

続く。

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