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My最新アニメ感想文:「ジパング」

<新番組:2004年制作:日本テレビ>
 言わずと知れたかわぐちかいじ原作(例によって、読んでないんですが(笑))のアニメ化。

 前作「沈黙の艦隊」という、厳つい男どもしか出てこない驚異の非萌え系作品でヒットを飛ばした、言わば企画的な続編と言えるでしょう。とは言えかわぐちかいじに女性が描けないわけではなくて、以前読んだ「メデューサ」なんかは、私としてはとっても「萌え」な内容だったんですが(笑)。「アクター」なんかでも、けっこう女性を魅力的に描いたりしていますよね。

 さて本作は、おそらく直接的には「フィラデルフィアエクスペリメント」あたりを元ネタにしていると思うんですが、仮想戦記物というジャンルは、ルーツをさかのぼると豊田有恒の「タイムスリップ大戦争(79年)」に行き着くと言われています。豊田有恒は筒井康隆の親友として知られるSF作家で、初期の作品は筒井康隆とそっくりの文体です。筒井康隆がSFと言う名の実験小説へとシフトしていくのに対して、豊田有恒は非常に豊富なアイディアを持ち様々なSFのジャンルのパイオニアとしてSF界に貢献しました。アニメでは旧「鉄腕アトム」の脚本も書いていますし、「宇宙戦艦ヤマト」「さらば宇宙戦艦ヤマト」の原作者の一人としてクレジットされたりしていますね。そうした豊富なアイディアの一つが仮想戦記という新ジャンルだったと言うわけです(もっともこのアイディアが本当に評価されるようになるのは、10年以上たって「紺碧の艦隊」などがヒットするようになってからですが。その前に「戦国自衛隊」もあったけど)。

 「タイムスリップ大戦争」は、おそらく日本沈没と宇宙戦艦ヤマトに着想を得て書かれた作品だと思われます。なんと日本列島自体(笑)が太平洋戦争の時代にタイムスリップしてしまい、世界を相手に戦争に始めるはめになってしまうわけですが、科学技術だけを武器に次々と戦いに勝利していく様は、後のヒロイック(さだけが取得)な「仮想戦記」群と比べると、むしろシミュレーション小説とでも呼べるものかもしれません。技術論なども結構しっかり書かれていて、当時の自衛隊の護衛艦が、なぜ二次大戦時の米軍の巨大戦艦に勝てるのか、といったことが判りやすく書かれていたりします。後はジャンボジェット機を爆撃機に改造したりとか、巨大タンカーを空母に改造したりといった描写が、けっこう気に入っていました(笑)。おそらく「ジパング」もヒロイック仮想戦記よりは、むしろ「タイムスリップ大戦争」のようなシミュレーション小説に近い展開を見せるのではないかと推測しています。その根拠は・・・

 構成の竹田裕一郎は「勇者王ガオガイガー」「ベターマン」「無限のリヴァイアス」「星界の紋章」(「旭日の艦隊」なんかも書いたりしちゃってますが(笑))などを書いた、非常にSFに強い脚本家です。人物の描写も地味ながらしっかりしており、シミュレーションアニメを書かせるなら最適な人選と言えるでしょう。逆に見て判る通り、ご都合主義のメタ・パロディ・ギャグといった作品は皆無であり、そういった素養はあまりありません。つまり作品の方向性は、すでに定まってしまっていると考えて良いのではないでしょうか。まあ展開は大体読めるので(笑)、後は最終回が楽しみです。「フィラデルフィアエクスペリメント」なのか「戦国自衛隊」なのか「タイムスリップ大戦争」なのか「パラレルワールド大戦争」なのか、それとも・・・。普通考えると、「フィラデル(以下略)」なのですが・・・

ではまた明日。

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