« My最新アニメ感想文:「ゾイド・フューザーズ」 | トップページ | My最新アニメ感想文:「Dears」 »

My最新アニメ感想文:「巌窟王」

<新番組:2004年製作:テレビ朝日>
 原作は、言わずと知れたアレクサンドルデュマの「モンテクリスト伯」。

 私も幼少のみぎり、あの岩波文庫版の5冊セットのぶ厚い本、読みましたよ(笑)。あまりにも古い作品なんで、ホームズ同様、著作権料なんかは払わなくても良いのかもしれません。その点では安上がりなのかも。巌窟王というのは邦名なわけですが、少年向けに短くアレンジされたバージョンは、ほとんどこのタイトルになっていました。内容が変わっていたかどうかは、巌窟王の方を読んでないので分からないのですが。内容は・・・私はじわじわ復讐していく様が非常に好きなんですが、土曜ワイド劇場なみに詰めの甘い話で(笑)、自分を陥れてたグループの共犯格にはきちんと復讐を果たすんですが、主犯格はほとんど見逃してやったような状態で、とてもフラストレーションが溜まったことを覚えています。土曜ワイド劇場で復讐の際に、共犯格はぶち殺すのに、後回しにした主犯格は(主人公の刑事が助けたりしたせいで)殺し損ねて「彼にはいずれ社会的制裁が下るでしょう」とか糞甘い説教をされて復讐が完遂できないのを見ていると、猛烈に腹が立ちません?。要するに復讐者が無能で、主犯格から殺していきゃいいものを、余裕かまして後回しにしたりするからそんなことになっちゃうんですけどね。それとも犯罪でも主導権握らなきゃ駄目だと言う、教訓かなんかなんだろうか。

 製作はGONZO、監督は前田真宏。元ガイナックス出身で、樋口真嗣や山口宏らと共にGONZOを立ち上げる・・・って、山口宏は「青の6号」以外、なにもやってないやんけ(笑)。アニマトリックスとか見ていると分かるんですが、非常にアートを意識した絵作りをする監督です。本作も内容うんぬん以前に、70年代のサイケを意識したような、アーティスティックな絵作りを見るべきなのでしょう。内容は、設定をSF仕立てにして(作品的に意味があると良いのですが・・・)、主人公を復讐〝される側”に変更(一種のサイコホラーですか)、伯爵自身も「ほんとに人間かよ」というタフさ(まあ正体探しですね)などが見所でしょうか。しかし主人公が復讐される側の少年という時点で、復讐譚としては甘い結末が待っていそうなのがとても不安です。私が昔に感じたフラストレーションを晴らしてくれそうな、昔のかたきをブチ殺して、ブチ殺して、ブチ殺しまくるような爽快な話を希望します。・・・なんか言ってて絶対無理そうだな(泣)

 とはいえ今期では最もしっかりとした作りの作品のなので、見る価値があるとしたらこの辺くらいでしょうね。好き嫌いがありそうな内容ですが。前田真宏は、最初はアルフレッド・ベスターの「虎よ!虎よ!」をアニメ化するつもりだったみたいですね(版権問題で駄目になったみたいですが)。「虎よ!虎よ!」は早川SF文庫で、「オールタイムベストSF」のトップテンの常連にもなっている名作(といって良いでしょう)。ちなみに色々なSFをパクリまくったことでも有名な石ノ森正太郎先生も、この「虎よ!虎よ!」を元ネタに何十本もマンガを描いたことでも有名ですね。私もけっこう好きな話ではありましたが、実は「虎よ!虎よ!」も、50年代アメリカSFの集大成なんだ、と言われるとちょっと唸っちゃったりします。まあそのさらに元ネタが「巌窟王」なので、そちらをアニメ化・・・ということらしいですが、どっちが良かったかは、かなり微妙ですかね(笑)。

ではまた明日。

|

« My最新アニメ感想文:「ゾイド・フューザーズ」 | トップページ | My最新アニメ感想文:「Dears」 »

アニメ・コミック」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/26541/1718061

この記事へのトラックバック一覧です: My最新アニメ感想文:「巌窟王」:

» 巌窟王 第3話 感想その1 [SIDE 6]
『私の孤独はもはや孤独ですらない。復讐の女神達に囲まれているのだ。』 「巌窟王」第三幕「5/22、嵐」におけるモンテ・クリスト伯爵の台詞です。第二幕は、『裏切り... [続きを読む]

受信: 2004.10.23 16:55

« My最新アニメ感想文:「ゾイド・フューザーズ」 | トップページ | My最新アニメ感想文:「Dears」 »