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ウルトラQ dark fantasy カネゴンヌの光る径(みち)

さて「ウルトラQ dark fantasy」第二十二話「カネゴンヌの光る径(みち)」の感想である。

(以下、ネタバレ感想)

 カネゴンヌである。
 これはカネゴンの繭の正当な続編でだろう。
 前作を踏襲したひたすらにコミカルな演出と、テイストとして徹底的に60~70年代(ウルトラマンDNAの遠藤久美子インタビューによると70年代)のを演出しており、このあたりの拘りには頭が下がる。
 いやはや、よくもこんな品物や、ロケ地が残っていたものと、関心。
 今回は、このレトロな雰囲気だけで十分楽しめた。

 カネゴンヌは劇中によると古代エジプトの頃より現れた怪獣であるらしい。
 なるほど、人間が通貨を発明した時期より、生息しているのだ。
 カネゴンヌになる条件は今一つ不明であるが、カネに意地汚くなると神様が天罰としてか、なるものらしい。
 食べ物は言わずと知れたお金、硬貨、コインである。
 硬貨は基本的に金属であるから代替として硬貨を形成している金属を食べれば栄養になるのでないか、とも思うが、通貨でないと駄目らしい。
 つまり人間が作り上げた通貨という金属片の「価値」を喰らっているのだろうな。
 そんなものが栄養になるのか、と言われそうだが、まあこれは現代の寓話だし、深くは考えるのはよそう。
 人は労働によりお金を得て、それで食べ物と交換し、日々の糧を得る。カネを直接食べるというのは経済のメタファーとしては面白い。まあマクロ経済学的に考えると、通貨がカネゴンヌの処で消えてしまうと問題があるのだが、まあこれはファンタジーだし、そのあたりの考察についても割愛。

 しかし、なんで主人公であるハナエはカネゴンヌになってしまったのだろうか?
 劇中でも言っているとおり、ハナエは彼女の母や姉に比べると別にカネ意地汚くはない。
 まあ壷からカネが出てくるのを見て嬉しがったりしているが、それでもあまりカネに執着しているとは思えない。
 暖かい家庭というか、子供らしく父親の愛情に飢えており、その父親を追い出した母親や姉の浪費癖を憎んでいるように思える。
 つまり、むしろカネとそれによって得られる快楽を憎んでいるように思えるのだ。

 もう一つ疑問なのが、何故ハナエの父親は家を出たのか。
 特に父親が出ていっても、別段彼女等の生活は変らなかった。いや、むしろ生活は質素なものから派手なものへと変った。
 思うに、この父親、穀潰し、つまりヒモだったのではないか
 母親が資産家の家に生まれたか、或いは現在でもバリバリのキャリアウーマンであり、カネには不自由はしていないのだろう。
 自分の質素、倹約を叫ぶ父親が、浪費家である母や姉と、毎日のようにあの家庭で衝突をしていたのではないだろうか。
 家計としてみるのなら、貯蓄は確かに必要である。この父親、浪費癖のある母娘の良い抑止力として働いていたのかもしれない。

 ただ、この父親の質素、倹約という主張も、実はちょっと胡散臭い。

 何故ならこの父親、労働もせず、ただ自分が働かないことの言い訳として、或いは食わせて貰っているから自分のプライドを守るために、質素、倹約を主張している様にも見えるからだ。
 若い頃にはタンカーの給仕をして、世界中を飛び回っていたと言うから、それなりの行動力はあるようだが、なんで現在あのようになってしまったかはよくわからない。
 結局、浪費家である妻からは穀潰しとして追い出され、彼は路頭に迷い、そのままホームレスとして生活をしている。つくづく甲斐性がない。

 或いはだが、ハナエはカネさえあれば父親が帰ってくるものだと考えていたのではないか。だから、壺から出てくるカネに驚喜し、カネゴンヌになってしまったのではないか。
 そうだとするなら、本当にハナエは可哀想である。
 まあ逆にそのお陰で父親に遭え、本当に自分を気に掛けてくれる人が判ったのだから、或いは、これこそが神様が与えてくれた配慮なのだろう。

 ようは、カネじゃなく、愛。と言うことか。

 ただ、愛は無くてもよいが、カネが無くては生きてはいけないと思うのだが、これって私がひねくれて居るんですかね。

ではまた来週。

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