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「忘却の旋律」(第四・五話)感想文(ネタばれ注意!!)

 どうも落ちの切れが今一つのような気がします。まあ言ってみれば、この「白夜岬」は榎戸先生の決意表明のようなものなので、“面白い”とかいうことは、どうでもいいことかもしれませんが。むしろ、伏線がまったく読み切れていないような気がするのが、とても不安です。なんか上っ面だけを撫でているような感じで・・・

<第四話>

 「白夜岬」の表のモチーフが“アメリカ人によって人形同然にされてしまった日本人”だとすれば、裏のモチーフは“翼を持っているのに、飛べない人々”ということになるのでしょう。モンスターによって石像に変えられてしまった人々に付けられた石の翼、ミッドナイト“ヒヨコ”ゆえの飛べない翼、(そしてキューピー型旅行者の背中に翼の痕跡があるように見えるのは気のせいか?)…。羽はあるけど飛べないということは、自由になる力はあるのに隷属に甘んじている我々を象徴しているのではないでしょうか。だからこそ第五話でモンスターから自由になった(ようにも見えないけど…)温泉地の人々が、自らの意思でボッカに石を投げるシーンへと繋がっていくわけです。また温泉地の人々がモンスターの支配を受け入れる理由が経済的な繁栄というのも、相当皮肉がきいています。もう一つ、白夜が象徴しているのは、日本人特有の優柔不断さではないでしょうか。いわゆる“玉虫色”のとか、“灰色の”と表現される行動様式です。我々日本人は、一方でこうしたあいまいで無責任な裁定を嫌いますが、一方では居心地の良さも感じています。そしてその居心地の良い「白夜」の空間だからこそ、旅行者(人形化された日本人)はこの温泉地に次々と訪れるのでしょう。そして陽が昇り、この温泉地が外の世界と同じ(=世界基準)になったら、たちまち旅行客(=自らの意思を持たない日本人)がいなくなってしまったということは、榎戸先生的には安保闘争の敵がアメリカ人(=モンスター)というよりは、むしろ日本人(=人間自身)であるということを意味しているのでしょう。…つらい戦いになりそうです。

 恒例の細かい所を。早くも読み負けが一点。なんでモンスターユニオンのエージェントが「ミッドナイトヒヨコ」でニワトリ型ロボット怪獣なのか分かっていなかったのですが、最後に霧が晴れて日が昇ったら、ロボット怪獣が刻の声を告げるためだったとは…。っていうか伏線は何本も張ってあったんだから、そのくらい気がつかないと駄目駄目だよね(泣)。それにしてもこの浜崎さんは変な人で、「どうして妹はキューちゃんと呼ぶのに私のことは浜崎さんなの!」「私のことは、けい子と呼ぶな!」など言動が矛盾しまくり。岬で突然「ピヨピヨ」鳴き出したり、相当エキセントリックな方でした。榎戸先生の日本人に対するの印象は、こうした二枚舌で感情的な感じなのでしょうか。で、出ました!小夜子がラムネをホテルで飲むシーン。以前榎戸先生がラーゼフォンの脚本を書いたとき、登場人物の紫東恵にラムネを飲ませて、「ちょっと萌えに挑戦してみました」といった趣旨のことをおっしゃっていました。そう、榎戸先生にとって、ラムネは「萌え」の象徴なのです!!。今後もラムネが出てきたら、大注目です。

<第五話>

 第二章最終話ということで、大きな伏線展開は無し。どっちかというと解決編だね、あんまり感じられないと思うけど(笑)。展開としては、大昔にあった「無敵超人ザンボット3」みたいな落ちになってしまいました。榎戸先生限ってそんなことはないとは思うけど、ずーっとこの繰り返しだと、普通の人にはかなりきついかなと。ザンボットファンの僕は特に不満はないんだけど(笑)。でも榎戸先生が作ってワンパターンなんてありえないので、心配は要らないはずです。しかし今更になって言うのも恥ずかしいのですが、アイバーマシンが、愛馬マシンだということに、この話でやっと気がつきました。ごめんなさい。…今回は結局何にもボッカはモンスターとは絡みませんでした。真の敵は身内にあり、というところでしょうか。しかしボッカがいなくなったら、また町を白夜に戻せばいいと思うので、あそこまで石を投げなくてもいいような気もするんだけど。それとももう戻せないのかな?

 今回の細かい点。…いーじゃん、こんだけエランビタールがジャンプできるなら、空なんか飛べなくたって。まあ呼べばどこからどこまででもやってくる、という時点でこの位できないと駄目なのかもしれないけど。

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