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ウルトラQ dark fantasy 綺亞羅

さて「ウルトラQ dark fantasy」第七話「綺亞羅」の感想である。

(以下、ネタバレ感想)

 売れないジャズベーシスト坂口は、不思議な少女「綺亞羅」と出会い、そして同棲を始める。しかし彼女が親友である田中から幻のレコードを盗んでしまい、それがきっかけとなり二人は警察から追われることとなる・・・

 今回の第一印象。

 くー。綺亞羅、エロいぜ。

 妖精あるいは天使(はたまた悪魔かもしれないが)を無垢な少女として描くのは常套だろう。
 ロリコンと言ってしまえばそれまでだが、ロマンの対象を少女として描くのは、倒錯しているとはいえ、普遍的なものかもしれない。
 現実にいない少女を、主人公が求め、そして世間が少女と居ることについて責める。これは主人公の坂口自身がジャズというロマンを追いかける一方、現実は自分のベースの腕のなさや、病に倒れた脆弱で歳を取った己の身体、そして日々の生活に絶望し、社会的に周囲から責められるという構図そのままである。

 ジャズ(少女)を取るか、現実(世間)を取るか。

 なんとも嫌な構図だな。

 片方は隠喩とはいえ、なんか二重に追い込まれているぞ、坂口。

 いや流石に金子・小中コンビ。面白かった。
 短い時間ながら色んな情報が盛り込まれており、全て読み切れたか自信がない。
 また単純な話ながら、飽きさせない映像も流石。
 今回はもう純然たるファンタジーだが、適度なホラーテイストが効果的に効いている。Aパート終了直前のカットは、今までで一番怖かった。
 なにより適度にエロいし。

 ところで、ジャズには詳しくないので、慌てて、今回の出典について調べてみる。
 黒人ジャズメン「バスター・カークランド」は誰のことか判らなかったが、作中に出てくるレーベル「ブルーモード」(BLUE MODE)とは、ジャズ最大のレーベル「ブルーノート」(BLUE NOTE)のことだろう。実際にブルーノートは1500番台のうち1553が欠番だという。
 ・・・それにしても、今回は趣味に走っているなぁ。

 さて、今回の話にも幾つかの謎がある。今回は謎の少女「綺亞羅」についての考察をしてみよう。

 彼女の能力を列挙すると、以下の3つだ。

  Ⅰ・背中から蝶の様な羽根が生える
  Ⅱ・神出鬼没(同時に2カ所に出現可能?)
  Ⅲ・幽霊を引き連れている

 Ⅰの羽根については、そういうものだ、ということで取り敢えず置いておき、ここではⅡやⅢの能力について考える。

 綺亞羅が神出鬼没であるシーンは幾つかあるが、2つのシーンに着目してみる。

 ひとつは会社に入りレコードを盗み出したシーンである。
 あのとき、社屋に居た人間は誰も彼女を見た様子が無いのに、しかし現実に彼女はまんまとレコードを盗み出した。しかも警備カメラには(たまに消えてしまうが)はっきりと映し出され、それどころか彼女の背後には複数の幽霊の様な姿さえ映し出されている。

 もう一つ、警察が主人公の家をビデオカメラで撮しているとき、カメラ越しに綺亞羅の後から幽霊が出現し、直後それは現実に見えるようになった(と思われる)。

 この2シーンから考察するに、彼女は映像の中に居たままにして、現実に対して影響を与えたり、映像の中から存在しなかったモノ(自分自身や幽霊達)を現実に出現させることが可能なのではないか。
 だから誰にもとがめられずに社屋に侵入したり、神出鬼没に出現できたりするのではないか?

 上記仮説が正しいなら、レコードを盗み出したのは、以下の手順で行ったのだろう。

  1・警備カメラの映像に侵入。
  2・警備カメラの映像の中を移動。
  3・現実に戻り、レコードを盗む。
  4・再び警備カメラの映像の中を移動。

 この能力は、第五話、ヒエロニムス・マシンについて思い出す。
 あれも、現実と異世界を映像や写真を通じて行き来するマシンだった。
 ひょっとして、彼女はヒエロニムス・マシンを利用しなくても、自由に自分自身や下僕(幽霊)を映像や写真を通じて、異空間から呼び寄せる力があるのではないか?
 彼女が消えたと思われる場所にあった、水色の粘液質の液体は、異空間の残滓なのだろう。
 最後の逃避行時に「随分窮屈になっちゃたんだね、ここも」という綺亞羅の台詞があるが、これは異空間からみた現実世界のことを言っていたのだろう。

 おお、話をまたがって設定のリンクが取れたぞ。(かなり無理矢理だが(笑))

 そう考えると、綺亞羅とは何者か?
 彼女はヒエロニムスの異空間を自由に行き来できる、まさに天使か悪魔の様な存在で、気に入ったレコード(幻のブルーモード1553)を気に入り、それを真に理解する人間を探しているのだ。
 そうして自分が気に入った人間の生体エネルギー(魂)を、自分の同士(下僕)として、ヒエロニムスの異空間に保存するのだ。あの幽霊達は、そうやって彼女に見入られ、取り殺された人間達である。
 そしてそのナンバーを聴く人間が、彼女に取り殺されるのをサンプル出荷で知ったプロデューサは、それを幻のナンバーとして封印したのだ。つまりあの幽霊達は、サンプル出荷を聴いた人間達である。

 ・・・一通りの説明はつくけど、お寒い考察になってしまったな。

 なんていうのか、ロマンが無いね。折角の美少女だ、ちょっとファンタジックに考えてみよう。

 主人公、坂口にとって「綺亞羅」とは何だったんだろう。
 幻のブルーモードの妖精、と見るべきなのかもしれないが、私はこう考える。

 ジャズと酒を心から愛し、それで身を持ち崩した人間にだけ来る死神 ではないか、と。

 蝶の羽根を持った少女の姿の死神。

 なんかロマンチックじゃないか。

 さてアニメやゲームを愛し、身を持ち崩した私のところにはどんな死神が来るのだろうか。

 ・・・きっとろくでもないモノが来るんだろうな。

 ではまた来週。

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» 綺亜羅が来たりてジャズを弾く……だぞ [神北情報局]
 もう、ほとんど死にそうなほど忙しい。というのも、いろんな要素が重なって、いくつ [続きを読む]

受信: 2004.05.20 14:41

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