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ウルトラQ dark fantasy ヒエロニムスの下僕(しもべ)

さて「ウルトラQ dark fantasy」第五話「ヒエロニムスの下僕(しもべ)」の感想である。

(以下、ネタバレ感想)

 恥ずかしながら、「ヒエロニムス」については知らなかった。
 第五話を視聴後、慌てて調べてみる。

 ヒエロニムスと言う方は実在し、作中で語られる害虫駆除の話も本当らしい。
 ト-マス・ガレン・ヒエロニムスの話について幾つかのサイトを拾い読みしてみたが、怪しい話だなぁ、というのが正直な感想である。

 話として簡単に書くとこうだ。

 波動計測機械ラジオニクス・マシンという、人体から放射される波動(?)を計測する機械があった(これも相当に怪しい)。これを元にヒエロニムスが独自に発展させた機械が「ヒエロニマス・マシーン」である。これはあらゆる物体から放射される「エロプティク・エネルギ-」を計測する装置であり、しかも、計測用の機械であるはずだが、何故か害虫駆除も出来るようになる驚愕の機械である。因みにこの「ヒエロニマス・マシーン」には電源が要らないらしい。

 写真と毛虫の死骸数匹で数百キロはなれた害虫駆除したとされるのは作中で語られる通りである。
 ただ作中で語られるのと違うところは、害虫は謎の空間に転移したわけではなく、実際には死骸として残っていたようだ。つまり史実通りの機能を人間に応用すると、死体の残る殺人マシンと言うことになる。

 この「ヒエロニマス・マシーン」について率直な感想を述べさせて貰うと、作中でも言われているように、呪術に近いものの様な気がする。呪いの為に利用する藁人形や魔法陣の代わりに、もっともらしい科学技術「ヒエロニマス・マシーン」を使っているだけだ。機械が使用者を選ぶというのも、それを裏付けている。
 20世紀初頭においては、電機や電波になにかオカルトか魔法に近いものを感じていた人は多く、この「ヒエロニマス・マシーン」も電機や電波の魔法転用例のひとつなのだろう。

 ま、予備知識としてはこのくらいで、今回の話について振り返ってみよう。

 まず、設定についてまとめてみる。(注:以下は作中での設定であり、現実のものは異なる)

 「ヒエロニマス・マシーン」とは?
 写真とその身体の一部から対象の波動を読み取り、それを「ヒエロニマス・マシーン」に掛けるとその対象は異空間に飛ばされてしまう。それは対象者のみならず、服やハンカチ等、その対象が長期間接触していた物も含まれるようだ。ただし生体波動を読み取れる人間しかそのマシンの利用は出来ない。またその波動を読み取るには体組織のサンプルと、対象を写した写真等が必要。

 「波動」とは?
 ラジオニクス・マシンの説明からすると現代物理学では解明されていない、生命が出す固有のエネルギー波のことらしい。東洋医学でいう「気」と同じ様なものであろう。波動は対象の髪や血液、或いは過去に撮影された写真や映像から検知可能。

 「異世界」とは?
 この世界から認知できない謎の空間。飛ばされた対象者が過去に写された写真や映像と密接に繋がっており、それを介したコミュニケーションが可能。ただし対象の消失後、若干タイムラグがあるが、写真や映像についてもそれを写した像だけ消えてしまう。

 「ヒエロニマスの下僕」とは?
 「彼」と呼ばれる「ヒエロニマス・マシーン」を利用して人間を消すことが出来る人物を中心にまとまった、「ヒエロニマス・マシーン」を信望する集まり。いわゆるカルトだろう。入会には写真と体組織のサンプルを「彼」に提供する必要があり、裏切り者には「ヒエロニマス・マシーン」による粛正が行われる。

 さて、上記設定を念頭に置いて、例のごとくツッコミを入れてみよう。

 Q1.何故、ニュースキャスター・桑原真奈美は消されたのか?
    また何故その噂がネット(メールマガジン)で囁かれていたのか?
 A1.端的に言うと売名行為である。
    ヒエロニムスについてはやっぱりトンデモ系の人の烙印が押されてお
    り、その汚名を晴らすためにも、TVの前で、予告して人間消失を演出
    しなければならなかったのだろう。
    また、もう一つの目的として、「ヒエロニマス・マシーン」のオペレータを
    捜し出すというのがある。
    ヒエロニマスの社会的認知度はやはり低く、その効力について世に知
    らしめ、「ヒエロニマスの下僕」に多くの人間を入会させ、その中から数
    少ない(と思われる)「ヒエロニマス・マシーン」のオペレータを探しだそ
    うという魂胆である。
    なお、ニュースキャスターを選んだのは、その夫である米田が「ヒエロニ
    マスの下僕」の仲間であることもさることながら、人間消失を映像トリック
    で行わないような、お堅く、しかも人気のあるニュース番組であることが
    大きいだろう。

 Q2.米田は桑原真奈美を連れ戻そうとしていたのに、何故それを諦めて、
    自分で消えてしまったのか?
 A2.写真や映像が、異空間とこの世界を繋ぐリンクの様なもので、それが
    タイムアウトで写真の像が消えてしまい、世界に取り戻す術が無くなっ
    たのだろう。
    米田が自分自身を消したのは、贖罪の為だろう。

 Q3.写真や映像の真奈美の像が消えた時、何故その箇所だけ白抜きになら
    ないで、背景が現れたのか。
 A3.異世界に飛ばされることにより、因果関係に修正が掛かったため。つまり
    この世界にそもそも存在しないことになってしまったのだろう。
    (バック・トゥ・ザ・フューチャーでも似たような描写がある)
    しかしこの因果関係の修正については映像情報のみらしく、人々の記憶
    や文字情報には作用しないようだ。その証拠に「ヒエロニマス・マシーン」
    によって消された人間のリストは残っているし、そもそもヒエロニムスが
    毛虫を消したと言う事実は残っている。

 Q4.渡来博士は「この機械(ヒエロニマス・マシーン)信じることができる」こと
    がオペレータの最大の条件とあるが、これは信じれば誰でも使えるという
    ことか?
 A4.恐らくこれは渡来博士の言葉が足りないのだろう。
    信じられるというのは「生体波動を生体気管や写真から感じられ、かつ、
    写真や映像等を通じて異世界の存在を以前から感じられた人間が、『ヒエ
    ロニマス・マシーン』に触れることで、自分の知覚が妄想でなかったことが
    解った」ということだろう。
    つまり、もともと才能、というか超感覚を持ってなければならないということ
    で、只のオカルト好きでは駄目ということだ。

 Q5.「彼」とは「ヒエロニムス」の事か?
 A5.不明。
    ウルトラQの世界が史実通りなら、ト-マス・ガレン・ヒエロニムスは1988
    年に亡くなっている。
    ここは「ヒエロニムス」の遺志(?)を継いだ別の人間と考えた方が無難だ
    ろう。

 Q6.坂本達は「ヒエロニマス・マシーン」によって「彼」に消されないのだろうか?
 A6.恐らくだが大丈夫だろう。坂本達が警告を無視して行動に出た後にも消え
    ていないと言うことは、映像だけでは彼らの波動に関する情報が不足して
    ということだろう。つまり「ビデオだけで出来る」というのは、ブラフだろう。

 Q7.あの刑事達は何者?
 A7.ナレーションで少し触れていたが、何かの目的を持った組織のエージェント
    であろう。
    恐らく「ヒエロニマス・マシーン」を始めとする「エロプティク・エネルギ-」の
    発見、応用の阻止を目的としているのだ。
    彼らは未知のエネルギーの発見者であるヒエロニマスを社会的に抹殺し、
    そしてその遺志を継ぐ者達を闇で始末したきたのだろう。
    それは世界経済を守る為か、あるいは社会秩序を守る為であるかは不明。

 Q8.最後に突き落とされた容疑者が消えたのは何故?
 A8.殺されたことが分かり、証拠隠滅の為であろう。
    では何故、殺されたことが解ったのか。
    ヒエロニムスは、アポロ11号が月に行ったとき、月の裏側の宇宙飛行士達
    の体調を「ヒエロニマス・マシーン」によってモニターしていたと云う。
    これと同じで、「彼」は警察に捕らえられていた下僕(容疑者)をモニターして
    おり、下僕が死亡したことが判ったのだろう。
    「ヒエロニマス・マシーン」によって相手を消せば、それに関わる全ての物品
    が消える。つまり下僕が持っていたビデオカメラや、押収された名簿、果ては
    恐らく運営していたHPまで消えてしまう。これにより、敵に自らの組織を情報
    を渡さないようにせないようにする為だろう。


 ・・・疲れた。今まで一番書くのに時間が掛かった。


 記事を書くにあたり「ヒエロニムス」について調べてみたが、なかなかそのトンデモさ加減が面白い。
 というより「ヒエロニムス」について調べてみると、今回のシナリオをより楽しめるというか、なかなかアレンジの仕方が考えられていて関心してしまった。

 今回は全体的な暗いトーンが話にマッチしていて良く、結構面白い話だった。

 後は怪獣さえ出れば・・・

ではまた来週。

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