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アヴァロン 灰色の貴婦人

「アヴァロン 灰色の貴婦人」ISBN4840107424
読了しました。押井守先生著作です。押井守先生監督の実写映画「アヴァロン」のノベライズです。

デストピア的な近未来でアンダーグラウンドな体感型ゲーム「アヴァロン」を生活の糧にしている主人公の話です。
「アヴァロン」とは20世紀後半の戦場のシミュレータです。プレイヤーは兵士となり個人携帯兵器を使って闘います。死ねばフィードバックで気分が悪くなるだけではなくゲロをはいたり脱糞したりもします。主人公は金で雇われてゲームをします。金さえもらえれば色々なことをやると説明されていますが最後のミッション以外は撤退援護のシーンしかありません。

現実と、ゲームの世界のどちらが現実なのかという押井守先生のいつものテーマです。最後のミッションで鉄橋を渡った先にスペシャルAランクの戦場=現実があるというのが結論です。現実だと思っている現実が本当は夢なのかもしれないという、いつものテーマです。
映画のマトリックスの主人公がゲームをやっていてゲームは現実じゃなくてザイオンの中が現実だと思っていたが、ザイオンの外に現実があったということがまだるっこしく書いてあるだけです。
アヴァロンがアーサ王伝説がどうだこうだと書いてありますが結論につながる伏線はありません。

友人に面白いから読めと進められたので読んでみたのですが、思ったとおり、うる星のビューティフルドリーマー、パトレイバー劇場版、攻殻機動隊とまったく同じ話でした。形而上学(事実を離れて抽象的なものにだけとどまる議論を揶揄(やゆ)していう語)がテーマでは原作付でないと売れないということを「アヴァロン」がヒットにならなかったことで証明してるのに、攻殻機動隊2==イノセンスでまったく同じテーマをやるというのはなんでなんでしょうか?教えてください->押井守信者の人

自分は形而上学は現実では使えないので実証主義万歳というスタンスです。「面白いものは面白い」ではなくて「何々だから使える」と説明できますか?->押井守信者の人

押井守先生自身は金を稼げて、あまつさえ信者まで居るので本人的には問題ないと思っております。

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書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

少年王3号がお勧めの「アヴァロン 灰色の貴婦人」の書評を書きましたので転載しました。

投稿: hiraku | 2004.05.20 19:51

>自分は形而上学は現実では使えないので実証主義万歳という
>スタンスです。「面白いものは面>白い」ではなくて「何々
>だから使える」と説明できますか?->押井守信者の人

 えっ、これって私向けの文章だったんですか?。他人事だと思ってました。ちなみに私は押井守に払ったお金は「オシイマの冒険」に払った1400円くらいかなあ。「ビューティフルドリーマー」見たのは、21世紀に入ってからだったし(泣)。一伽貝氏のことを言っているなら…まあ本人が自分で名誉を回復するでしょう(笑)。

 とりあえず、長い文章をどうもありがとうございました。それだけでも「アヴァロン」を薦めた甲斐がありました。ただ、私が薦めた時に言ったのは、「面白いから」ではなくて、「フィリップKディックのキャラがメタルヘッドをする話なので、私としてはここ10年で最もストレスがかからずに読めた」「本来ミリタリー好きのhiraku氏としては、現在はファンタジーのMMOをやっているけど、こういうのはどう思いますか」といった趣旨のことだったと思います。あと、個人的に話をしたかったのは、本文の中に書かれている“小口径無用論”とか“FNーFAL信者”について色々教えてもらえたら、と思ってのことだったんですが(笑)。でもまあせっかくなんで。

>思ったとおり、うる星のリメンバーマイドリーム、パトレイ
>バー劇場版、攻殻機動隊とまったく同じ話でした。形而上学
>(事実を離れて抽象的なものにだけとどまる議論を揶揄(や
>ゆ)していう語)がテーマでは原作付でないと売れないとい
>うことを「アヴァロン」がヒットにならなかったことで証明
>してるのに、攻殻機動隊2==イノセンスでまったく同じテ
>ーマをやるというのはなんでなんでしょうか?教えてくださ
>い->押井守信者の人

 押井守信者ではないんで答える権利があるか分かんないんですが(笑)、フィリップKディック信者(泣)として少しだけ触れさせてもらいます。押井守は時期的に見ても、間違いなくSFにおける「ニューウェーブ」の影響を受けています。「ニューウェーブ」とはSFを文学(すなわち芸術)の域に昇華させようという運動であり、非常に内向的・内省的な内容を持っていました。押井守の功績は(売れていた当時も言われていたことですが)、この「ニューウェーブ」をアニメに移植したことだと言えるでしょう。「ニューウェーブ」的な表現は、「新世紀エヴァンゲリオン」のヒットもあり、必ずしも時代遅れだとは言い切れないのですが、ハリウッド映画的分かりやすさが求められる現在では、ヒットを求めるのならそれほど有効な手法とは言えないでしょうね。いやしかし、「ONE」「カノン」「AIR」辺りも、考えてみれば「ニューウェーブ」的表現と言えなくも無いような気もするし、「ニューウェーブ」的であることと「ヒット」するかしないかは直接関係無いと言えるのではないでしょうか。

 むしろ私が押井守がオリジナル作品をヒットさせられない要因は、「萌えキャラ」が描けないことだと思うんですが(笑)。「萌えキャラ」を原作から借りてこないとヒットしない、というのはhiraku氏の言う通りだと思うんですが、形而上学云々は、あんまり関係ないんじゃないでしょうか、「マトリクス」みたいにヒットしてる例もあることだし。“同じテーマのものしか描けない”というのも、押井守個人を責めるのはどうかと思います。普通レベルの「天才」ならば、表現したいテーマが一つしかないことなんてざらにあるし、逆にそんなにたくさんのテーマを持っている作家は滅多にいません。でも職業がアニメ監督であれば、次回作を作らざるを得ない。とすれば…しかたないと思うんですが、どうでしょう?

>現実と、ゲームの世界のどちらが現実なのかという押井守先
>生のいつものテーマです。最後のミッションで鉄橋を渡った
>先にスペシャルAランクの戦場=現実があるというのが結論
>です。現実だと思っている現実が本当は夢なのかもしれない
>という、いつものテーマです。
>映画のマトリックスの主人公がゲームをやっていてゲームは
>現実じゃなくてザイオンの中が現実だと思っていたが、ザイ
>オンの外に現実があったということがまだるっこしく書いて
>あるだけです。
>アヴァロンがアーサ王伝説がどうだこうだと書いてあります
>が結論につながる伏線はありません。

 押井守の作品を「ニューウェーブ」であると考えれば、hiraku氏の押井守に対する批判は、あまり的を得ていないように思います。だって「ニューウェーブ」って、そういうものなんですから。hiraku氏は昔、ディックの小説を一冊だけ読んで“嫌いだ”という趣旨のことを言っていたと思うんですが、要は「ニューウェーブ」が嫌いなだけなのではないかと思います。それが分かってたんで、「面白いから」という薦め方はしなかったんですが(笑)。話は変わりますが、なんだかんだ言って、押井守の映画はいっぱい見てるんですね。もしかして深層意識の奥の奥で、押井守が気になっていたりするのかも。私は本当に何の関心も無かったんで、ビューティフルドリーマーすら10年以上ほったらかしちゃったんですが。

>自分は形而上学は現実では使えないので実証主義万歳という
>スタンスです。「面白いものは面白い」ではなくて「何々だ
>から使える」と説明できますか?->押井守信者の人

意味が良く分からないので、なんとも言えないんですが(笑)、要は哲学とか宗教とか空想とかは直接的な飯の種にならないから、脳の記憶容量と時間の無駄だ、ということでしょうか(間違っていたら、ごめんなさい)。人間は無意味な(=直接的な飯の種にならない)ことをできるからこそ、人間なんだという考え方があります。単に食って寝て子孫を増やしさえすればいい、ということであれば人間に生まれてくるよりも、むしろ昆虫とか、哺乳類であればアザラシにでも生まれてきた方が幸せだったんではないでしょうか。私は空想や妄想に浸って幸せを感じたりするので、人間に生まれてきて良かったなあ、と心の底から思うんですが。答えになってないかな。

投稿: 少年王3号 | 2004.06.01 00:57

小口径無用論
現実においては下記2つの理由において軍は小口径の小銃を正式装備として選択しています。
1.敵兵を制圧・拘束するために射撃回数を増やしたほうが有利。小口径の弾薬のほうが軽いので携帯数を多く出来ます。
2.大口径では負傷せずに殺傷してしまうために怪我人の後送に兵力を割けさせられない。小口径なら殺傷しないので怪我人を発生させられる。戦闘中は死人ならほったらかしだけど。怪我人は後送するよね。

アヴァロンでは殺傷すると経験値がもらえると推測します。数多く負傷させるよりも少なくても殺傷したほうが経験値が多いのでしょう。

現実では6人==分隊単位での戦闘というのはありえないのです。比較的少人数で出来る強行偵察でも小隊単位で行動します。
現実の小隊から中隊単位の戦闘では小銃で敵を拘束して、迫撃砲で殺傷するという戦法なので大口径無用なのです。

投稿: hiraku | 2004.06.01 13:13

 ありがとうございました。アヴァロンの「小口径不要論」や「FN―FAL絶対主義」なんかは、現実世界に対するパロディだったわけですね。全く分かっていませんでした(笑)。アヴァロンが、敵を戦闘不能にするより殺した方が点数が高い、というのも言われてみるとなるほどと思いました。ちなみにゲームとしてみた場合、アヴァロンにおけるシーフはやりたがるプレイヤーがいるとはとても思えないのですが、どう思いますか。宝箱の中身も予備弾がほとんどだと言う話だし。プリーストも、おそらくは指揮官的なポジションなんだろうなとは思うんですが、どういったキャラなのか今ひとつ掴めません。

 ただ僕個人としては、現実には存在しない少人数による強行偵察も、ゲームとしては別に問題無いんじゃないかと思います。ヒロイックファンタジーにしても、現実問題としてフルプレートを着込んだ4人組の「冒険者」なる差別主義の強盗殺人鬼の群れ(笑)が、中世に大量にヨーロッパ中を闊歩していたなんて事実は、おそらく無いはずです。ファンタジーなら嘘も許せるが、ミリタリーなら嘘は許せない、というのは僕的にはあまり納得がいかないのですが…。

投稿: 少年王3号 | 2004.06.03 23:05

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