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ウルトラQ dark fantasy らくがき

さて「ウルトラQ dark fantasy」第二話「らくがき」の感想である。

(以下、ネタバレ感想)

今回の話は、エイリアン・アブダクションものである。
 主婦、藤野加代子は宇宙人が「らくがき」を行うのを目撃。そのことがきっかけで彼女の家の中に宇宙人による「らくがき」が行われる続ける。彼女は周囲に助けを求めるが、誰も加代子の狂言だと思い相手にしようとしない。終いには彼女の身体にまで「らくがき」が現れ、ついには彼女は消えてしまう。残された彼女の血液サンプルを拡大すると赤血球にあの「らくがき」が・・・

 オチである赤血球の「らくがき」については秀逸。しかし、どこかで見たことある話だよな、と、軽い既視感を覚える。話のパターンで言うとセブンのペロリンガ星人の回に似ているか。                    
 話としては、前回より面白いくらいだったが、これはウルトラQじゃなくて良いよなぁ、とも思った。これホラーじゃないのか。
 2chでは「世にも不思議な物語」を観ているみたいだという発言があり、成る程、と思う。あれだ、SFホラー系の番組の一話を観てるみたいな感覚。「トワイライト・ゾーン」とか「X-FILE」とか(因みに両方ともあまり観たことがない)。

 ウルトラQらしくない・・・。じゃあウルトラQ「らしさ」とは何かと問われると、しばし答えに窮する。
 元々怪獣番組だから、怪獣とか宇宙人が出てこなければ駄目か、と考えると、別に出てこない話もあった。「悪魔っ子」とか「1/8計画」とか。
 じゃあ空想科学特撮シリーズなんだから、似非科学が出てこなければ駄目か、というと、なんかファンタジーっぽい話もあったな。「カネゴンの繭」とか「育てよ亀」とか。
 こう考えると、旧ウルトラQってかなり猥雑な感じがする。「怪獣」か「宇宙人」か「似非科学」のどれか一つでも出てくれば、それだけで成り立ってしまうものだろうか。いや「あけてくれ」など、そのどれも出てこなかったな。
 うーん。分からない。
 ・・・結局、あまりにも身も蓋もない言い方だが、特撮メインの映像があり、それを生かせるような話が作られていれば、それは「ウルトラQ」なんじゃないだろうか?
 SFも、ホラーも、ファンタジーも、怪獣ものも、全てあり。日本において各ジャンルの(TV番組での)開祖であり、百貨店みたいな番組。それが「ウルトラQ」ではなかろうか?
 今では細分化されてSFやホラーといった一つ一つのジャンルでテレビシリーズが作れるだろうが、そういった専門店ではなく、また「ウルトラQ」百貨店(いや田舎の雑貨屋と言った方が似合いそうだ)を開きましょう、とそういう感じの番組ではないだろうか?

 今回の話をただのホラー物だろと一蹴しようにも、一応宇宙人は出てきているし、下敷きになっているのは先にも書いたがエイリアン・アブダクションものである。ちょっと古いかもしれないが、設定としては一応今風SFじゃないか。
 要はこれも「ウルトラQ」である、ということか。うん、勝手に納得できたぞ。

 さて、今回の話は演出メインだった為、前回に比べては少ないが、やっぱりツッコミどころはある。
 前回と同じ様に、自分で言い訳を考えながら、突っ込んでみよう。

 Q1.宇宙人は最初、加代子につきまとう前まで、何故「らくがき」を行っていたのか?
 A1.不明。多分、犬や猫がテリトリーに付けるマーキングのような物だろう。
    加代子はそれを荒らしたから、怒った宇宙人につきまとわれたのだ。

 Q2.加代子との最初の接触以降、ターゲットを彼女に切り替えたが、彼女を狙った
    「らくがき」が神出鬼没なのは何故?
 A2.最初の「らくがき」はともかく、宇宙人との接触以降の「らくがき」は彼女の家の
    中や身体にまで出現し、放っておけばおそらく勝手に消えてしまう。
    しかし街全体を覆う位の巨大な「らくがき」がされているのに、これを加代子以外、
    誰も気が付かない。
    ここから導き出される結論としては、
     宇宙人との接触以降の「らくがき」は、加代子の見る幻である
    、ということである。
    最初の接触時に宇宙人は加代子の遺伝子に何らかの処置を施したのだろう。
    それは最終的に宇宙人の元に連れ去られるか、或いは身体が蒸発なりして、
    その存在を消されてしまうという処置である。
    あの「らくがき」の幻は、その処置の進行過程で出てくる副作用であろう。

 Q3.加代子が最初に宇宙人に接触したとき、連れさらわれなかったのは何故か?
 A3.連れ去る手段が無かったのだろう。日本(東京)に出現した宇宙人は力が弱く、
    地球上で出来ることは、せいぜいペンキ(?)で「らくがき」か、遺伝子改ざんの為
    のウィルスかナノマシンを仕込むくらいの力しかないのだろう。

 Q4.しかし、アメリカでは小麦畑一面に広がるミステリーサークルが出現したが?
 A4.うーん。痛いところを突かれた。一気に今までの仮説を崩すツッコミだ。
    少々苦しいが、以下の理由でどうだろう。
    宇宙人は「らくがき」を他人(地球人)に認知させる必要があった。
    描くところを見られたら、それこそストーカーのごとく執拗に追い回すのだが、
    しかし描いた「らくがき」は誰かに認知されたいらしく日本(東京)ではペンキ
    での「らくがき」でとりあえずその辺の壁に。しかしアメリカ(イリノイ)の穀倉
    地帯ではペンキでは目立たないと考えたため、ナスカの地上絵か、イギリス
    の悪戯であるミステリーサークル参考にして、同じような地上絵を作るため
    の装置を用意した。
    しかし、何故イリノイに固執したのかは、謎。

 Q5.しかし宇宙人が結構攻めてきている世界なのに「宇宙人を見ました」発言
    でデムパ扱いになるのは何故?
 A5.宇宙人の侵略が多いといっても、そう日常的なことでもないようなので、
    ああいう精神病の人も多いのではないか?
    宇宙人関連の相談窓口であるウルトラ警備隊もなさそうだし。
    だから一般的には
     「宇宙人を見ました」 = 「キ○ガイ」
    なのだろう。
    
 ・・・疲れた。
 だいたい不条理な話に整合性なんて求めるもんじゃない。
 脳内設定しまくりで、筆者の方がデムパ扱いされかねないぞ(笑)


 ではまた来週。

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コメント

 今回も意見がずれまくりなんで(笑)、今さら感が非常~に強いものの、できるだけ短めに書きますね。

 私としては、ウルトラQとは怪獣・怪人を「メイン」にすえたSF系番組という認識であり、「悪魔っ子」は怪人もの、「1/8計画」は1/8人間から見た1/1人間が怪獣、という捕らえ方をしています。つまりいずれにしても怪獣・怪人をフィーチャーしていなければウルトラQにはなりえないということになります。だから宇宙人さえ出てくればウルトラQ、という考え方は、かなり抵抗があります。従ってむしろオリジナルでも問題なのは、本筋に一切からまないM1号の方だと思うのですが、これもむしろ地底特急の方をある種のロボット怪獣として捉えるべきなのかもしれません。

 さて本作での宇宙人の「らくがき」ですが、私は宇宙人による物質消失をさせる対象のマーキングであり、全て実在しているものであると考えます。加代子はこの「らくがき」を見ることができる数少ない異能力者で、だからこそ消失のターゲットに選ばれました。「らくがき」には誰にでもに見えるものと、異能者にしか見えないものがあり、誰にでも見えるものの方が効果が強いのでしょう。おそらく「らくがき」の個数と大きさが一定以上になると消失させることができるのではないでしょうか。だからイリノイ州ではでかいミステリーサークルを作ることで、人間を消失させました。理由は分かりませんが。テレビに映った消失した家族の家にも、落書きが残ってましたね。加代子の場合は、落書きを消しまくったために、なかなか消失させることができなかったわけです。まあ最後は反則気味の方法で消されちゃいましたが(笑)。だからこの話のオチは、加代子が見た町一面に広がるでかい「らくがき」なわけで、あんなのがいっぱい書かれちゃうと、我々の世界全体が消されちゃうよ、という所でゾッとして欲しいわけです。

こんな感じでどうでしょ?

投稿: 少年王3号 | 2004.05.10 00:25

投稿有難う御座います。

>つまりいずれにしても怪獣・怪人をフィーチャーしていなければウルトラQにはなりえないということになります。だから宇宙人さえ出てくればウルトラQ、という考え方は、かなり抵抗があります。

云いたい事が今ひとつ判り難いのですが、要は現在の「ウルトラQ dark fantasy」は「ウルトラQ」と認めないと云うことですね。
その気持ちは解らなくも無いですが、一応今回の作品について「全肯定擁護派」のスタンスを取っているので、私は、取り敢えず今後も擁護はしますよ(第四話くらいでちょっと折れかけますが)。

>さて本作での宇宙人の「らくがき」ですが、私は宇宙人による物質消失をさせる対象のマーキングであり、全て実在しているものであると考えます。加代子はこの「らくがき」を見ることができる数少ない異能力者で・・・

>だからこの話のオチは、加代子が見た町一面に広がるでかい「らくがき」なわけで、あんなのがいっぱい書かれちゃうと、我々の世界全体が消されちゃうよ、という所でゾッとして欲しいわけです。

なかなか鋭いご指摘です。素直に観た場合、その解釈は正しいでしょう。つーか、そう観たかった。
しかしそれだといくつかの矛盾するシーンが有るのです。

 幾つか挙げさせて頂くと、

 ・街に描かれた巨大な「らくがき」は、加代子が消したわけではないようだが、いつの間にか加代子自身にも見えなくなっていた。(確証はないが、その後の加代子回想シーンに登場しないため、いつの間にか消えたものと捉えている)
 ・加代子が坂本にクローゼットの中に描かれていた「らくがき」を見せようとしたが、いつの間にか消えていた。(加代子自身にも見えなくなっていた)
 ・加代子の身体に浮き出た「らくがき」がいつの間にか消えていた。また病院の屋上では加代子自身にも見えていないようだ。
 ・赤血球に浮かぶ「らくがき」は医者には見えていた。

 参考に、無理矢理理屈付けしようとして今回悩んだ点は以下の点です。

  1.加代子が消したわけでは無いのに、自然に消える「らくがき」が存在する。
  2.どうやって加代子の家に「らくがき」が描けるのか。
  3.第三者が見える「らくがき」と、そうで無いものが存在する。

 3が無ければ、全て加代子の見た幻想で済ませられる、というかそれが一番納得のいく回答なのですが、ところが第三者の見える「らくがき」も存在する。
 よって、その折衷案になったわけです。
 私の論(つーか妄想)に異を唱えたい場合、上記3つの疑問について、納得のいく回答をお願いします。

 いや、正しい見方じゃ無いことは判っていますよ。ま、思考実験というか、ヲタクのお遊びというわけで・・・

投稿: 一伽貝 | 2004.05.10 22:38

>云いたい事が今ひとつ判り難いのですが、要は現在の「ウルトラQ dark fantasy」は「ウルトラQ」と認めないと云うことですね。

 この辺りは人それぞれなのでどうでも良いことではあるんですが、一応「新アウターリミッツ」を3シーズンまで一話も欠かさず見ている私としては、この話のフォーマットが、ウルトラQから持ってきているのではなく、トワイライトゾーンやアウターリミッツ(日本的に言えば「世にも奇妙な物語」)から持ってきているのは、歴然なんですよね。というわけで、ウルトラQらしさ、という点を単に怪獣(や宇宙人)が出ているか出ていないかというレベルで語るのは、少なくとも私としては少しつらいかな、というだけのことです。

>なかなか鋭いご指摘です。素直に観た場合、その解釈は正しいでしょう。つーか、そう観たかった。
>しかしそれだといくつかの矛盾するシーンが有るのです。

正直、新アウターリミッツでもタコな脚本は数多くありますし、矛盾点がぼろぼろ見つかるものもざらにあります。ただこういった、視聴者に恐怖感を抱かせて、それを感動したと錯覚させようというタイプのドラマの場合、どうしても整合性よりも視聴者に対するインパクトを優先してしまう帰来があり、それはそれでしかたないかな、と割り切って見ているということはあります。まあそんなことは、今回の本筋ではないので・・・。どうしても意味付けしたいということであれば(前回のものと意見を変えたところがあります。ご了承ください)・・・

> ・街に描かれた巨大な「らくがき」は、加代子が消したわけではないようだが、いつの間にか加代子自身にも見えなくなっていた。(確証はないが、その後の加代子回想シーンに登場しないため、いつの間にか消えたものと捉えている)
> ・加代子が坂本にクローゼットの中に描かれていた「らくがき」を見せようとしたが、いつの間にか消えていた。(加代子自身にも見えなくなっていた)
> ・加代子の身体に浮き出た「らくがき」がいつの間にか消えていた。また病院の屋上では加代子自身にも見えていないようだ。
> ・赤血球に浮かぶ「らくがき」は医者には見えていた。
>  1.加代子が消したわけでは無いのに、自然に消える「らくがき」が存在する。

きっとこの「らくがき」は時間がたつと見えなくなるものなのではないでしょうか。仮に「らくがき」ポイントが100点溜まると人間を一人消せるとします。「らくがき」ポイントは「らくがき」の大きさや数量や見えている時間の長さによって加点されていきます。ミステリーサークルクラスになると、一発で人間を消せたりするわけです。そして「らくがき」は、描かれて見えている間はポイントされません。しばらく時間がたってその場所に“染み込む”と加点されていくわけです。従って見えている間に消されてしまったりすると、加点されません。見えなくなってしまった「らくがき」は、加代子を消失させるために描かれ、加代子が見えている間に消すことに失敗したので、染み込んで加点されたものと考えられます。

>  2.どうやって加代子の家に「らくがき」が描けるのか。

そもそも宇宙人(なのか?)は、加代子を始めとする異能者にしか見ることができません(という方向に意見を変えます)。だから家に忍び込むなんてことは、お手の物です。っていうか、物質透過能力くらい持っているんじゃない?、どっちかというと妖精さんみたいな人達だし。加代子の体に描いたのは、寝てる間だったかもしれません。赤血球に描いたのは…おーばーてくのろじ~???

>  3.第三者が見える「らくがき」と、そうで無いものが存在する。

「らくがき」は誰にでも見えるものです(という方向に意見を変えます)。そして加点されると、消失します。ではなぜ行方不明になった家族の家や、加代子の血液に「らくがき」が残っていたのか。それは“あまり”だと考えられます。つまり100点溜まると人間を消せるのですが、ちょうど分だけしか「らくがき」を描かないでおくと、もしかして一つでも消されちゃうと、消失させることができなくなってしまいます。そこで必要な100点に対して103点分とか、105点分とか「らくがき」を描いておくわけです。この“あまり”が第三者の目に触れてしまったわけです。ミステリーサークルの場合は、ミステリーサークル型に描かれた物体は消失しており、その分小麦が無くなっているように見えたわけです。町に描かれたでかいやつは・・・染み込んで加点されちゃったんでしょうね(泣)

納得のいく回答になっていますでしょうか?

投稿: 少年王3号 | 2004.05.11 00:41

ウルトラQらしさ、については平行線をたどりそうなので取り敢えず終了。
正直に言うと、ネットの彼方此方で、こんなモノ「ウルトラQ」として認めねー、という声が大きいのを知っているので、そんなに狭量になるなよと、敢て天の邪鬼に言っているということもあります。
本音を言えば、そりゃ、私としても、怪獣メインになって欲しいですよ。

>納得のいく回答になっていますでしょうか?

・・・納得しました。

いや、しかし、加点という考え方は、なんか、TVゲームみたいで面白いですね。

投稿: 一伽貝 | 2004.05.11 02:18

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